風量や風向きも重要
「お風呂上がりは、暑いままだと寝付けないこともあるため、体が冷えない程度にエアコンや扇風機の風で涼んでOK。就寝時に直接体に冷風をあてるのはNGです。冒頭でもお伝えしましたが、覚醒度が増加してしまいます。
風量設定は自動、もしくはおやすみ運転がいいですね。風向きは、体に絶対風が当たらない向きがないか何回も試してみてください。位置が決まったら風向きは自動にせず固定にしましょう。寝るときは風で涼しむのではなく、適切な心地良い温度の空間で過ごすということがとても大切です」
3. 寝る前の15分間が大切。極上のリラックス状態へ
「寝るときは、さぁ今から寝るぞ!というより、いつ寝ても良いという猶予を持つことが大事です。寝る前の15分間は極上のリラックスタイムにして自然に眠りにつきましょう。リラックスして副交感神経を優位にすると、質の良い眠りに。私はこれをうっとり美容と名付けています。
あくびがでたり、目がとろんとなったり、呼吸の早さが緩やかになってきたら、副交感神経が刺激されている証拠。ストレッチをしたり、とっておきのボディークリームで全身ゆったりと塗布したりと、いろいろと試してみて、あなたにとって有効な方法を検討することをおすすめします」
香りでオンオフを切り替える
香りで意識をチェンジさせるのがおすすめ
頭皮血流をよくする
「頭皮血流をよくするのもひとつの手。マッサージすることによって、血流を促し脳の深部体温を下げます。ベッドに寝転んで、手で頭を揉みほぐすのも良いですし、頭皮マッサージ用のアイテムを利用するのもOK。マスク疲れには側頭部、スマホやパソコン疲れには首の付け根、後頭部をゴリゴリとほぐしましょう。
リラックス方法は、そのときのライフスタイルや気分によって変わってくると思うので、心の反応を見ながら寝る15分前を上手に活用してください」
4. 光を抑えて入眠の準備を
「光も睡眠にとても影響します。日が落ち、外が暗くなってきた夕食時から、部屋の光や照度を少しずつ落としていき、外の光と連動すると良いでしょう。
寝るタイミングで電気を消すのではなく、寝る準備をし始めているタイミングで暗くします。先程お伝えした、うっとり美容をおこなう就寝15分前は、いつ寝てもいいという猶予時間。その時間からは、真っ暗にしておきましょう。
また、家電の電源ライトが意外と明るい場合があります。目を閉じて顔の前で手をかざし、光の変化があるか確かめてみてください。そのちょっとした光が眠りを邪魔していることも。
私自身もエアコンの電源ライトの部分に、ガムテープを貼って光が漏れないよう対策をしています。カーテンを開けたまま寝るのも、街灯の光がまぶしく感じる場合もあるのでおすすめしません」
食事は寝苦しさに関係ある?
「食事内容も大切ですが、それよりも、食事の時刻によって睡眠の質も変わります。体内時計を味方につけることが大切ですね。消化が終わった状態で入眠するのが良いため、私は寝る4時間前に食べ終わるのをおすすめしています。
ただ、消化には個人差があるので、4時間あけて寝た翌朝にお腹が空いているかどうかで判断してみてください。お腹が空いていればOK、そうでなければ少し時間を早めたり、量を減らしたりして調整しましょう」
飲み物は何が良い?
「寝る前の水分補給は、眠りの質を向上させるという研究報告があります。基本的には水が良いです。
冷水は体温を下げますが、体が冷えすぎてしまうこともあるため、常温の水にしましょう。リラックスしたいときは、ハーブティーを。香りを感じながらゆっくり飲んでホッとすることに意味がありますよ。
寝る前のお酒はもちろん控えたほうが良いですね。分解の過程で交感神経が刺激され、トイレの頻度も高くなるので眠りの質は悪くなります。夕食時に嗜む程度がベストです」
寝る前のNG行動をチェック!
最後に、本編に入りきらなかった睡眠を妨げるNG行動をご紹介します!
・裸に近い状態で寝る
汗や皮脂が体と寝具に付着し、熱を放散しにくくなります。必ずパジャマを着ましょう。
・ベッドメイキングを寝る直前にしない
その行動がリラックスの妨げに。起床時のついでにおこなうのがおすすめです。
・寝る前のスマホは愚問!ゲームが一番ダメ
指先使って、心が動いている時点で脳活動量が上がります。お風呂までに済ませておきましょう。
・翌日のことを寝る前に考えない
準備を含め、お風呂前に全部整理しておくことが大切。お風呂から出たらリラックスモードに切り替えます。
「考え事をしてしまう、寝れないことにストレスを感じてしまうときは、あえて “どうでもいいや〜!” という言葉を自分にかけ、考えの上書きをしてみてください。スッと寝やすくなりますよ」
筆者もこれやってたなと思う項目がちらほら……。みなさんも思い当たる項目があれば、この機会に改善してみてくださいね。