貯蓄をする目的
40歳代の単身世帯の人は、どのような目的で貯蓄をしているのでしょうか。金融資産の保有目的は、以下のようになっています。
出典:家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和2年調査結果|金融広報中央委員会
金融資産保有世帯において、貯蓄する目的で一番多い理由は「老後の生活資金」で58.8%となっています。次に、「病気や不時の災害への備え」が43%となっています。
一方で、40歳代の二人以上世帯の金融資産の保有目的は、「子どもの教育資金」が最も多く66.4%となっており、単身世帯と二人以上世帯では貯蓄の目的に大きな違いがあります。
このようなことから、40歳代の単身世帯の人は、40代から積極的に老後への備えを始めていると考えることができます。
40歳代の人が老後に不安を感じていることとは?
日本FP協会が公表している「世代別比較 くらしとお金に関する調査2018」によると、40歳代の人が不安に感じていることは、以下のようになっています。
出典:世代別比較 くらしとお金に関する調査2018|日本FP協会
40歳代の人が最も不安に感じていることは老後の生活設計で72.5%にものぼっています。続いて、自身の健康や年金、親の介護などとなっています。
老後の生活設計や年金、老後の仕事などは、すべて老後に関する不安です。40歳代は、老後の生活に対して具体的なイメージを持ち、同時に不安を感じ始める時期であることがわかります。
それでは、このような不安を和らげるために、どのように行動をしていけばよいのでしょうか。
不安を解消するために取り組みたいこと
40歳代の人が感じている不安は「老後の生活設計」「住まいにかかる費用」など、大部分はお金に関することが多くなっています。
今後は年金受給額が少なくなることが予想されており、年金だけでは充実した老後を送れないといわれています。老後の資金として2,000万円を貯蓄しなければならないという試算もあることから、老後の生活について不安を感じる人も多くなっています。このような不安を解消するには、早い時期から貯蓄を増やし、老後に備えることが大切です。
日本FP協会の調査では、40歳代の女性が生活の余裕や貯蓄を増やすために取り組みたいこととして、「副業で収入を増やす」(31.3%)「変動費を節約する」(29.7%)「固定費を節約する」(28.3%)などがあるとわかりました。貯蓄を増やすためには節約が効果的ではありますが、一定の生活費は必ずかかるため、節約にも限度があります。
副業をすると、収入そのものを増やすことができるため、節約と併用すると、より高い効果が期待できます。日本FP協会の調査結果から、40歳代の女性は副業で収入を増やしたいという意識が高いことがうかがえます。
安心して老後を迎えるためには、収入アップと節約を併用し、少しでも多くの金額を貯蓄にまわすことが大切です。
出典:働く女性のくらしとお金に関する調査2020|日本FP協会