秋に盛り上がりを見せる観光地といえば京都ですが、まだまだ気軽に行くことはできません。ということで、京都の食文化事情に詳しい長友麻希子さんにおすすめのお取り寄せスイーツを教えてもらいました。「京都らしい味を楽しみたい」「定番より通好みなものが好き」という人は必読!
お取り寄せではんなり旅気分。京都の最新スイーツ
行楽の秋、本来ならば全国各地へ旅をしたいもの。とくに過ごしやすいこの季節は、京都で食べ歩きなんてできたら素敵ですよね。ただ、そうはいってもなかなか叶えることができないいまは、お取り寄せが強い味方!
本記事では京都の食文化事情に詳しい長友麻希子さんに、おすすめのお取り寄せスイーツを教えてもらいました。京都らしさとおいしさをかねそなえた、隠れた名品のラインアップです。
教えてくれた人
京都の食文化事情に詳しいライター/長友麻希子さん
フリーライターで同志社女子大学非常勤講師。京都の伝統食材や伝統産業などの現場を数多く取材。和菓子、日本酒などに詳しく、新聞や雑誌を中心に執筆。和菓子の素材等にも詳しい。過去にタピオカの研究をしており、一昨年のぐるなび年間大賞授賞式では、タピオカについて会場で講演。
「京都の目新しいスイーツということで、わたしのお気に入りの商品をセレクトしました。味だけではなく京都らしい繊細な美しさにも注目してほしいですね。“地元で愛される、知る人ぞ知る” をテーマに選んだので、京都通にも喜ばれるはず……」
柏家宏之菓舗「大文字もちょこ」
※今シーズンからリニューアル、旧名「もなかサブレ」
「銀閣寺にほど近い和菓子の名店、柏家宏之菓舗が販売するお菓子。最中の皮を使った本格フランス菓子は、もともと洋菓子職人で、かつ和菓子職人の資格をもつ娘さんが丁寧に焼いています。気温が低くならないと作れない繊細なサブレなんですよ。
味は、抹茶、苺、アールグレイ、ほうじ茶、オレンジの5種類。最中の皮のサクッとした食感と、コーティングしたチョコのおいしさが際立ちます。ただ普通のサブレとは一線を画しており、見た目もかわいらしいので毎年秋に食べるのを楽しみにしています。和紅茶との相性もぴったり!」
電話でお取り寄せ
電話番号:075-771-6529
定休日:水曜
大文字飴本舗「京飴 京友禅ミックス」
価格:324円(税込)
「飴=京都とはすぐにイメージが結びつかないかもしれないが、飴も和菓子の一ジャンルとして伝統があります。なかでもおすすめしたいのが、手作りにこだわる飴の老舗である大文字飴本舗。どの商品も飴のおいしさを改めて感じさせてくれるものばかりなんですよね。
とくに『京友禅ミックス』は京都らしさがあふれる逸品。見てください、とても美しくありませんか?」
「見た目はまるで薄いステンドグラスのよう。薄いからか飴の繊細な甘さがダイレクトに伝わり、口当たりもなめらかです。味は、レモン、巨峰、ピーチ、メロン、いちご、シャンペンサイダーの6種類が入っていますよ。薄い飴ならではの食感だからこそ伝わる、飴の奥深いおいしさをみなさんにも味わってほしいですね」
九条ねぎやみぶ菜まで!京野菜飴も珍しいひと品
324円(税込)
「冬は伝統的な京野菜を使った飴もおすすめです。飴の種類は九条ねぎやみぶ菜、聖護院大根など、ほかでは食べられないものばかり。野菜の汁をしぼり、飴に炊きこんで作られています。まさに京都らしいひと品ですね」
御菓子処 嵯峨嘉「しそ餅」
価格:110円(税別)
「嵯峨・嵐山エリアの地域で愛されている、名店御菓子処 嵯峨嘉(さがよし)。お店の看板商品であるしそ餅は、菓子通のファンも多く、知る人ぞ知る銘菓です。
こし餡を道明寺(※)で包み、さらに酸味のきいた赤紫蘇で巻いてあります。一見、素朴でありながら、京都の和菓子らしい洗練された味」
「しその風味に酸味、塩味、甘みといった味のバランスが絶妙です。ひとくちサイズなので、手土産にもピッタリですよ。
実はここだけの話、秋の期間限定の栗おはぎも絶品なんです。もうこれが本当においしいので……このあたりを訪れたときは食べていただきたいですね」