寒い季節の必需品ともいえる使い捨てカイロ。いろいろなメーカーから発売されていますが、だいたい「貼るタイプ」と「貼らないタイプ」がありますよね。この2つの違いは“テープの有無だけ”と思われるかもしれませんが、実は持続時間も違うんです。という訳で今回は、知って得するカイロの基礎知識をご紹介したいと思います。
360.life編集部/Test by LDK編集部
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そもそも使い捨てカイロはどうして温かくなるの?
「使い捨てカイロ」は寒い季節の必需品。封を開けるだけでカンタンに温かくなるので、暖房のない場所での作業やアウトドアレジャー、冷え性対策などに活用している方も多いことでしょう。
でもなぜ、封を開けるだけでカイロが温かくなるのかご存知ですか?
使い捨てカイロの主な原料は鉄粉、水、活性炭、塩類などで、鉄が酸化するときに発する酸化熱を利用しています。
封を開けることで空気中の酸素がカイロの中の鉄分と結びつき、短時間のうちに酸化して熱を発します。なお、原材料の塩分は酸化を速め、活性炭は熱を持続させる役割をになっているそうです。
貼るタイプと貼らないタイプ温かさが長持ちするのは?
使い捨てカイロが温まる仕組みが何となくわかったところで、「貼るタイプ」と「貼らないタイプ」の違いについてご紹介したいと思います。
両者の違いは「粘着テープが付いているか否かだけ」と思われるかもしれませんが、実はもっと大きく違うところがあるんです。
▼メリット
・背中など手が届きにくい部位にも使いやすい
・中身が片寄りにくく、かさばらない
▼デメリット
・温かさの持続時間がやや短め
・1カ所に固定するので低温やけどの恐れも
▼メリット
・温かさの持続時間が比較的長い
・固定されないので低温やけどのリスクが低い
▼デメリット
・固定できないので使える部位が限られる
・中身が片寄りやすく、若干かさばる
値段ですが、「貼るタイプ」は粘着シールなどの製造コストがかかるため「貼らないタイプ」より基本的に割高です。
また「貼るタイプ」は使用中も体が動かしやすいようスリムに作られているため、「貼らないタイプ」に比べると中身が少なめになっています。その分、温かさの持続時間も短めです。
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貼らないホカロン(30個入り)
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カイロはシーンによって使い分けるのが正解です
「貼るタイプ」と「貼らないタイプ」の大きな違いは先にご紹介した通りなのですが、一言に「使い捨てカイロ」といってもメーカーや製品によってもいろいろと特徴や性能が異なります。
「とにかく温度が高ければいい!」といった感じで各製品の特性を理解しないまま購入してしまうと、低温やけどが起こったり、思い通りの効果が得られない場合があります。
ちなみに、低温やけどは少し触れるだけなら心地いい50℃前後の熱源に長時間触れることで起こる可能性があります。
しかも“やけどを負っている”という自覚がないまま皮膚の深部の損傷が進むため、カイロや暖房グッズの取り扱いには十分に注意が必要。低温やけどは痛みがほとんどなく、気づきにくいんです。
そこで、ここではカイロを使用する際にぜひともチェックしていただきたい「5つのポイント」をご紹介したいと思います。
チェックポイント① 平均温度
製品によって「平均温度」が異なります。温度が低めのものは薄手の服の上に貼れるというメリットがあります。高温のものは野外でのスポーツ観戦などに役立ちますが、厚めの服の上から貼る必要があります。
このように平均温度によって貼れる衣類に違いがあります。下着やストッキングなど、薄い衣料の上に貼りたい場合は特に温度にご注意を!
チェックポイント② 持続時間
温かさの持続時間も製品によってかなり幅があります。小型のものほど時間が短く、大型のものほど長く温かさが続きます。
また、先ほどもこの点に触れていますが「貼るタイプ」より「貼らないタイプ」の方が中身が多い分、持続時間が長めです。