家計簿・家計管理アドバイザーのあきです。気の合うお友達にもなかなか相談しにくい「お金のこと」に悩んでいる人はいませんか? 有料相談に申し込むほどではないけど、ちょっと聞いてみたいお金の疑問に、家計簿・家計管理アドバイザーがお答えいたします。今回は、「高齢出産をすることになり、今後の家計が心配」というお悩みです。
高齢出産をすることになったのは嬉しいけれど……
今回のご相談者さんは、「高齢出産をすることになった」と悩んでいるご様子です。ご相談内容を見てみましょう。
40歳の主婦です。小学校2年生の息子(8歳)が1人いて、第2子を出産したばかりです。夫は44歳です。
思いがけない妊娠により高齢出産になったことで、子どもを授かったことは素直に嬉しいと思う反面、お金のことが心配になりました。
このまま子どもを育てていくと、夫は第1子が大学卒業時はまだ在職していると思いますが、第2子が大学を卒業する頃には65歳を超えて定年しているのではないかと思います。
私はぎりぎり定年していないかもしれないですが、ずっとパート勤務なので、今後も大きく収入が増えることはないと思います。
夫は44歳ということもあり、年収は1,000万円ほどありますが、児童手当も所得制限にひっかかっているので、満額はもらえていません。
今まで一人っ子だったので、子どもにはしっかり教育費をかけてあげたいと思い、小学生の息子には塾だけでなく、スイミングや空手などの習い事もさせていて、それほど貯金が多いわけではありません。
長男はできれば中学校からは私立にと考えていましたが、思いがけない出産に公立の方がいいのではないかと思うようにもなってきています。
高齢出産をした場合のお金の問題点と言うか、今後わが家がどんなことに気を付けていったらいいか教えてほしいです。
高齢出産のお金のリスクと取るべき対策
思いがけない妊娠により高齢出産となった投稿者のママ。子どもを授かったことは素直に嬉しいと感じる一方で、子どもが2人になったことで先々のお金のことが心配になってしまったご様子ですね。
上のお子さんの進路についても迷いがでているということですから、今後の選択次第でお子さんの教育にも大きな影響が出る可能性があります。
今後の家計をうまくやりくりするために、高齢出産によりどのようなお金のリスクが生じることになるのか、またどのような対策を考えればよいのか一緒に考えてみましょう。
高齢出産によるお金のリスク1.老後資金の準備期間が短くなる
高齢出産になると、お子さんの教育費の支払いと老後資金の準備の期間が重なることにより、老後の資金の準備がおろそかになりやすくなります。
高齢出産になることが分かったら、まずは夫婦のうち収入が高い方の、子どもが大学卒業時の年齢を確認しておきましょう。
一番下のお子さんが大学を卒業する頃に、主な稼ぎ主が60歳を超える場合は、特に老後の資金不足に注意する必要があります。
定年を遅らせる、定年後も何らかの仕事を持つ、夫婦ともに正社員で働き収入の減少リスクに備えるなど、お子さんの教育費だけでなく、老後の資金についてもあらかじめ備えておきましょう、
高齢出産によるお金のリスク2.収入が高くなることにより手当が対象外になりやすい
夫婦の年齢が高くなると、その分収入も高くなり、さまざまな手当の対象外になりやすい傾向があります。
手当が少なくなるということは、その分自分でカバーしなければならない範囲が広くなるということです。
手当をあてにした家計設計はできませんから、お子さんが小さいうちから手当に頼らない家計設計をしておくことが大切です。
高齢出産によるお金のリスク3.教育費をかけすぎる傾向がある
世帯収入が高い分、子どもの教育費をかけすぎてしまう傾向があります。お子さんが小さいころに教育費をかけすぎてしまうことで、老後資金の準備や定年前後にくる教育費のピークに耐えられなくなってしまう人が多く見られます。
お子さんが小さいうちは身の丈以上の教育費にならないように注意し、将来のリスクにも備えた家計設計を心がけましょう。
高齢出産によるお金のリスク4.健康上の問題が出やすくなる
子どもの教育費がピークを迎えるころに、病気になってしまったり、健康上の理由で働けなくなるリスクもあります。また、自分の健康だけでなく、両親の介護などの問題が浮上することもあり、収入が突然減ってしまうといった家計の危機が訪れる可能性もあります。
教育費のピークを迎えるころに健康上のリスクも高まるということを意識し、若いうちから教育費のピークに備えた行動を選択するようにしておきましょう。
また、健康上の問題に悩まされることがないよう、若いうちから健康に気をつけた生活を送るように心がけましょう。