暖房をつけているにもかかわらず部屋の中が寒いと感じ、「すきま風が吹き込んでいるのかな?」と思うこともあるでしょう。すきま風が起こる原因はさまざまです。
この記事では、すきま風の原因を解説し、主に窓から入ってくるすきま風に有効な対策を紹介します。冬に部屋の中で快適に過ごすために、ぜひ参考にしてください。
すきま風が起こる原因
すきま風はなぜ発生するのでしょうか。すきま風の原因は複数あります。ここでは、すきま風の原因を具体的に解説します。
建物の歪み
すきま風とは、ドアや窓などの開閉部のわずかな隙間から入ってくる風のことを表しています。新築の住宅であればすきま風は起こりません。しかし、住宅を建ててから年月が経過すると、建物が少しずつ歪んできて隙間ができることがあります。そのため、住宅に長く住み続けるほど、すきま風が気になるようになるでしょう。特に、窓、ドア、換気口、換気扇など外部とつながっている部分はすきま風が発生しやすくなります。
引き違い窓の構造
引き違い窓の部品が劣化するとすきま風が発生しやすくなる(画像素材:PIXTA)
すきま風は、引き違い窓から特に発生しやすいものです。引き違い窓は2枚のガラス戸がついており、左右にスライドさせて開閉する仕組みになっています。構造上もともと隙間がありますが、劣化するとすきま風が発生しやすくなるでしょう。
引き違い窓の下(底)には「戸車(とぐるま)」と呼ばれる小さな車輪がついてます。窓の開閉ができるのは、サッシのレールに沿って戸車が動くからです。この戸車が古くなるとすきま風が生じる場合があります。また、鍵が緩んだり歪んだりした場合もすきま風が吹き込みやすくなります。
窓ガラスのゴムパッキンの劣化
窓を閉めているときは、ゴムパッキンにより窓ガラスとサッシが密着しています。しかし、窓を設置してから年月が経つと、ゴムパッキンは少しずつ劣化していきます。たとえば、パッキンが割れると、すきま風も発生しやすくなるでしょう。
ゴムパッキンの寿命は、窓を設置してからだいたい10年くらいです。パッキンの劣化は、引き違い窓以外の窓でもすきま風の原因になります。また、雨水が室内に入り込む原因にもなるため、注意が必要です。
窓枠のコーキングの劣化
画像素材:PIXTA
窓枠と壁の間は、コーキング材で隙間を埋められています。しかし、コーキングしてから年月が経過すれば、コーキング材も劣化して隙間が生じてくるため要注意です。
劣化したコーキング材の隙間からもすきま風が発生する可能性があります。また、雨水が入ってくると雨漏りの原因になる恐れもあるため、気をつけましょう。コーキングの劣化によるすきま風は、引き違い窓でなくても発生します。
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窓のすきま風対策
すきま風の原因が窓に関連する部品の劣化だと判明した場合は、リフォームにより根本的に対策することが一番です。しかし、費用もかかるため、なるべく低コストですきま風に対処したいという人もいるでしょう。また、賃貸住宅では自由にリフォームできません。
ここでは、簡単にできる窓のすきま風への対策を紹介します。
すきま風を防ぐテープを貼る
すきまテープはすきま風対策の代表格(画像素材:PIXTA)
すきま風を防ぐために手っ取り早い方法としては、専用のテープを貼る方法があります。ホームセンターでは、すきま風を防ぐための「すきまテープ」が販売されています。100円ショップで取り扱っているケースもあるため、安く手に入れることが可能です。
すきまテープには、スポンジタイプやモヘアタイプがあります。スポンジタイプはスポンジ状の素材にテープがついており、戸当たりの隙間を埋めるために使用できます。モヘアタイプは起毛素材でできており、スポンジタイプと同様の使い方が可能です。窓の開け閉めに支障が出ないように気をつけて貼りましょう。
断熱カーテン
すきま風を防止するには、窓にカーテンを取り付けるのも一つの方法です。断熱性のある厚手のカーテンを取り付ければ、窓から入ってくるすきま風が室内に届くのを防止できます。すきま風が窓のどの部分から入ってきているかわからなくても、断熱カーテンを取り付ければ簡単にすきま風への対策が可能です。
断熱カーテンで対策する場合は、窓枠よりも少し大きいサイズを選びましょう。たとえば、掃き出し窓に断熱カーテンを取り付けるなら、床に引きずるくらいの長さがちょうどよいです。