卵や乳製品、精製された砂糖などを使わずに、食材の酵素を壊さない温度で調理したロースイーツを展開する「mari(まり)」。そのチョコレートやドーナツなどは健康によいだけではなく、動物や自然にもやさしいものとなっています。和を感じる見た目やパッケージも美しく、ギフトや自分へのご褒美にもぴったりです。
動物性食品や精製された小麦粉を使わない、おしゃれなスイーツ
神奈川・葉山の古民家を使用したアトリエで、おしゃれなロースイーツを生み出している「mari(まり)」。
健康飲料や器のプロデュースのほか、人にも動物にもやさしいレシピの動画配信など、食にまつわるさまざまな活動をしているHALUさんが手掛けるブランドです。
ロースイーツ(raw sweets)とは、加熱せずに作られる生のスイーツですが、そのほかにもさまざまな特徴があります。
まずは、卵や乳製品などの動物性のものを使わず、植物由来の原料のみで作られていること。精製された砂糖や小麦粉なども一切不使用です。そして、食べ物の酵素が失われない48℃以下で作られているため、栄養を効率的に摂取することができると考えられています。
mariでは原料は国産のものを優先して採用。鮮やかな色が出ているものも、国産のスーパーフードで着色されています。そうした原料のほぼ100%がオーガニックまたは無農薬で育てられたものです。さらに、マクロビオティックの考え方も取り入れて食材を組み合わせるなど、こだわりが詰め込まれています。
どんなスイーツがあるのか、早速見ていきましょう。
スーパーフードが混ぜ込まれたカラフルなローチョコレート
美しい5色のローチョコレート。
養生や薬膳の基本となる自然哲学の「五行思想」をベースに、木・火・土・金・水をイメージしているそうです。
低温で焙煎された、カカオ本来の栄養価をまるごと摂取できるチョコレートに、無農薬のスーパーフードを加えて作られています。
ドライみかんがトッピングされた緑色のチョコレートは「抹茶(京都産)×桑(山梨産)」。ピンクの「ビーツ(北海道産)」は、ラズベリーのような色と甘酸っぱい味わいが人気です。その右下にあるのが、香ばしいごまとターメリックの香りが漂う「白ごまターメリック(屋久島産)」。金粉がまぶされた「生姜(鹿児島県産)」は、ホワイトチョコレートの甘さのあとにピリッとした後味が続きます。手が添えられているものは、無農薬の玄米を籾ごと焙煎した「玄米焙煎珈琲(栃木県産)」のダークチョコレートです。
高級感のある桐箱に入っているので、ギフトにもぴったり。ひとつずつ順に味わうのはもちろん、同時に食べ比べをするのもおすすめです。
【桐箱入り】RAWチョコレート10個セット〜Japanese Superfood 5色〜
5,000円(税込)
ナッツとドライフルーツがいっぱいのしっとりロードーナツ
こちらも見た目がかわいらしいロードーナツ。
主に生のくるみやオートミールを使い、しっとりと仕上げた生地には、いちじくやデーツなどが練り込まれています。直径5cmと小さめですが、ナッツとドライフルーツが凝縮されているので食べ応え抜群です。
フレーバーは上のローチョコレートと同じ5種類で、組み合わせられているドライフルーツがアクセント。「抹茶(京都産)×桑(山梨産)」と「ビーツ(北海道産)」にはアプリコットが、「白ごまターメリック(屋久島産)」にはデーツが、「生姜(鹿児島県産)」と「玄米焙煎珈琲(栃木県産)」にはいちじくが使われています。生地とトッピングが互いの風味を引き立て合っており、ひとつずつ異なる味わいを楽しめます。
【桐箱入り】 RAWドーナッツ5個セット
3,200円(税込)
※土佐和紙の袋に入れられた単品 各620円(税込)もあります
カシューナッツチーズと無農薬苺のローチーズケーキ
渦のような円が描かれた表面に、まるで日本庭園を眺めているかのような気分になるケーキ。金箔も散らされた、なんとも贅沢なローチーズケーキです。
チーズケーキと言っていますが、こちらも動物性の食品を使わないローケーキ。通常のチーズの代わりに、発酵させたカシューナッツチーズが採用されています。一番上の層はホワイトチョコレートでできており、カットすると、熊本県産有機栽培の朝採れ苺を使った、淡いピンク色の生地が現れます。カシューナッツチーズやチョコレート、苺が口の中で混ざり合う、ほかにはない新感覚のチーズケーキ。とっておきのご褒美や贈り物にしたくなる一品です。
RAW苺チーズケーキ
4号 5,700円(税込)
5号 6,700円(税込)
食材だけではなく、工程やパッケージなども環境に配慮
ご紹介したスイーツはすべて、卵や乳製品などが不使用で、オーガニックの食材を主に使ったもの。健康的でダイエット中の方も罪悪感なく食べられますが、メリットはそれだけではないのです。
動物性食品が使われていないので、動物に負担がかかることはありません。また、オーガニックは化学的に合成された肥料や農薬を使わず、環境への負荷を軽減した方法で栽培されるものなので、土壌汚染や生態系に悪影響が出るのを防ぐことにもつながるのです。
mariでは材料に限らず、パッケージも環境に配慮しています。
できる限りプラスチックを使用せず、日本の伝統である和紙や水引でラッピング。ギフト用のショップ袋は、着物をアップサイクルする際に出る端切れをリボンを手提げにしており、繰り返し使いたくなるものになっています。
風情のある包装は、生地を代々受け継ぐ着物や、壊れたものを修繕する金継ぎなど、古くからある日本のサステナブルな技術や文化を今に伝えてくれるようです。
さらに、工房内では古材で作られた家具を大切に使っています。また、ごみはコンポストに入れてたい肥にし、電力は自然エネルギーでまかなっているのだとか。
スイーツの美しさやおいしさはもちろんですが、そうした姿勢も素敵だから選びたくなる。そんなファンもじわじわと増えているブランドなのです。