isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
まーささんによる「上半期の恋愛占い」、星乃せいこさんによる「2022年の運勢グラフ」も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
だんだん自分になっていく
今週のおひつじ座は、くすりと笑ってしまえるような余裕と余白を自身にもたらしていくような星回り。
「初恋のあとの永生き春満月」(池田澄子)という句のごとし。おそらく作者は、初恋に破れたあとの悲しみに対する大げさな悲嘆と、その後、紆余曲折を重ねながら生き永らえてきた自分の人生について、半ば苦笑混じりに思い返していたのでしょう。
それは同時に、ときに離反したり、悔いを残しつつも、さまざまな人を愛し、愛されてきた自身の歳月への満ち足りた思いも含みつつ、それをどこか潤んだように輝く春の満月に重ねていたに違いありません。
今週のあなたもまた、みずからの悲喜こもごもの来歴をできるだけユーモアをもって受け止め、語り直していきたいところ。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
メタモルフォーゼ
今週のおうし座は、「私」であって「私」を超えた静かな変態を為していこうとするような星回り。
T・S・エリオットの詩「プルーフロックの恋歌」の一節のごとし。小鳥の声に誘われ、促され、そこに響いているはずの「他のこだま」を探し求めて、私は庭へと入っていく。そのとき、不意に空っぽのコンクリートの池に太陽の光線が降りそそぎ……
「そして池は日光のためにできた幻の水で溢れていた
すると蓮は静かに 静かに浮かび上がった
水面は光の中心になってきらめいた
そして彼らはわれわれの後にいた 池に反射しながら
やがて一片の雲が過ぎた 池は空っぽになった
行け と小鳥がいった 葉の茂みは子供たちでいっぱいだから
感動しながら隠れ 笑いを殺している」
実際、誰がこんなふうに庭に入っていったのか、詩では明らかにされていませんが、ここでは言葉によって虚構の世界が生々しい手応えをもって立ち現れてくるのです。
今週のあなたもまた、1つの内面と五感を備えた軽快なリズムによる移動を通して、いかにも自然に新しい風景を創り出していくことになるでしょう。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自然にならう
今週のふたご座は、できるだけ美しいと感じられるふるまいに、近づいていこうとするような星回り。
「若草にきれいに坐るつまらなし」(髙柳克弘)という句のごとし。それは例えば、1本1本が乱数的に並んでいる掲句の「若草」のように、実際に目にするとなんだか美しく感じられてくる。これが、ペタンと規則的に並んでいたなら、かえってなんだか不自然に感じられるはずです。
逆に言えば、崩して坐る。すなわち、不完全さや未完成さの中にある、理屈からはずれた美しさをみずからの中に見出していくことこそが、「若草」のなかに同じ自然な生命の1つとして坐していくことの、おもしろさなのだということでもあります。
今週のあなたもまた、そうした乱数的な自然のふるまいに、自分のふるまいの足並みをそろえていくことがテーマとなっていくでしょう。