自身のルーツにもある畳を活かした住まいを考えられているizumiiさん。コンパクトなワンルームには、その畳を中心に人と暮らしを通じて出会ったこだわりのアイテムが並んでいます。「畳のある暮らしを考えるきっかけになったら」というお部屋についてお話を伺ってきました。
畳を楽しむ部屋づくり
izumiiさんが初めてのひとり暮らしの住まいに探された条件はエリアと住まいの形。大好きな自転車で職場にも通える場所でありながら、ご家族が作られている畳が置きやすい正方形の住まいを探されたのだそう。
「畳が活かされる住まいづくりが出来たらと考えていました。加えてこの住まいが良いなと思ったのが、大きな南向きの窓と収納スペースがしっかりついているところです。部屋を選ぶ上で光の差し込み具合を大切にしていて、二面採光で朝起きてから夕方まで光が入ってくるこの部屋は理想通りで即決しました」
畳が活かされた住まいづくりの背景には、住まいでの畳離れが進む中で、畳のある暮らしを提案したかったとizumiiさんは話します。
「全面畳のお部屋というよりは、お部屋の一部で畳を使うという暮らしもあるよということを同世代や若い人たちに伝えたくて、部屋の3分の1ほどのスペースで畳が綺麗の収まる部屋づくりを考えました」
フローリングに畳を置くと、何だか小上がりのように見えるのも良いですね。
匂いや肌触りが落ち着く畳の上で、リラックスタイムはもちろん、簡単な作業は横になってしてしまうのだそう。
「食事や時間をとっての作業はダイニングテーブルで行いますが、それ以外は畳の上で過ごすことが多いですね」
お部屋全体として大きな家具がなく、空間に圧迫感が無いのも畳の上で目線を下げた際に窮屈にならず良いところ。
「生活感が出ないようなアイテム選びをはじめ、住まいに置くものの、大きさや色の統一感、配置のバランスの3つは限られた空間だからこそ特に意識してますね」
「自分自身が小さな頃からの生活で、畳があると落ち着くということはありますが、畳のある生活を見せていく中で、この住まいに訪れた人が畳に触れて寛いでくれたり、SNSで畳のある生活を良いと思ってくれて、購入したなどの声を聞けたりするととても嬉しいです」
ディスプレイにテーマを設ける
お部屋で使われているインテリアは、現在の住まいで揃えられたものばかり。コンパクトな空間でそのディスプレイにも工夫がありました。
「今の住まいで初めて、自分の好きなものだけで部屋を作ることが出来たと思っています。社会人となって最初はアパレル業界で働いていたこともあり、その頃からの知り合いや参考にしていたセンスの良い方の情報をたくさん吸収して今の部屋は出来上がっていますね」
お部屋は入った正面から左右の両サイドで別のテーマを設定。左側は、アンティークのアイテムが中心にある空間になっていました。
「友人から購入したラグを中心に民族の本や小物を並べています」