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週5日フルタイムで働かなきゃ、なんてない。

ライフスタイル

株式会社スマートラウンドで執行役員COOを務める冨田阿里さん。大学では自身がマイノリティになる経験をし、人には個体差が大きいことを学んだ。社会人になってからはスタートアップに引かれ、日系大手企業、グローバル大手企業を経て、株式会社スマートラウンドで執行役員COOに。多様な人々を受け入れ、働く実績が評価され、2022年には「BEYOND MILLENNIALS 2022 AWARD」でD&I部門を受賞している。

スタートアップで『人手が足りない』と言われるときには、意志ある人が足りません。『楽して給料を稼げるんだったら働きたい』という人はいっぱいいても、『この事業がやりたい』『こういう風に役に立ちたい』と強く思っている人が少ないように思います。

意志があれば、働ける方法はあります。仕事に使える時間が週5時間だったとしても。私は、本業でもそれ以外でも、そういった企業や人をつないでいきたいですね」

スマートラウンドには、地方に移住したエンジニア、子育てをしながらフルリモートで朝早くから働くデザイナー、自分の会社を経営しながら社員として働くマーケターなどがいる。「意志」を大切にし、柔軟に人と触れ合う冨田さんがいるからこそ、多様な人々が活躍できる土壌が育っている。

学生時代に船乗りを目指したのは、漫画『ONE PIECE』が好きだったからだという。いわく、「いろいろ抜けているところもありつつも大きな夢がある人が集まり、『みんなで力を合わせて夢を追いかけるぞ』という世界観」に憧れがあった。今、スタートアップでまわりの人を巻き込みながら事業とダイバーシティを推進していく冨田さんは、「航海」の続きをしているのだろう。

世間では、「結婚は女の幸せ」「子どもを生まなきゃ」と言われることもあると思いますが、「それ誰が決めたの?」と。そういう言葉に流されないようにしようといつも思っています。ただ、選択肢は減らしたくない。私は、2年前に卵子凍結をしました。お金はかかったし痛かったです。でも、後輩や友人たちが同じように悩んでいる時に「私はこういう選択をしたよ」と相談に乗れるかもしれない。だから、選択した道の先は誰かの役に立つはずと信じ、自分は果敢にその少ない方の選択を取ろうと決めています。
取材・執筆:遠藤 光太
撮影:阿部 健太郎

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2012年、神戸大学海事科学部卒業。新卒時に入社したインテリジェンス(現・パーソルホールディングス)では法人営業を担当し、クライアントであるスタートアップ企業で働く人々と出会い、魅力に触れる。セールスフォースを経て、株式会社スマートラウンド執行役員COOに就任。スタートアップ企業とベンチャーキャピタルの業務効率化のためのサービスを開発、提供する。

Twitter @anritomita

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