2022年に入り、あらゆる商品やサービスの値上げラッシュが止まりません。とりわけ、全ての人々の生活に直結するのが、光熱費の値上げではないでしょうか。例えば、東京電力は2021年の9月以降、13ヶ月連続で値上げしています。この局面を乗り切るために、家庭では何ができるのでしょうか。
電気料金はどのくらい上がっているの?
日本の電力において主力を担うのは、火力発電です。燃料である液化天然ガス(LNG)や石炭、石油といった化石燃料の輸入価格が高騰し、その影響で燃料費調整額が上がっていることから、電気料金が上がり続けています。
具体的に、電気料金はどの程度の値上げとなっているのでしょうか。東京電力の平均モデルで見ると、2021年9月は7,098円なのに対し、2022年9月は9,126円と、1年間で3割程度の値上げとなっています。
電気代を抑えたければ、発電した電気を蓄えて自給自足?
もし、これから自宅の新築を予定している人であれば、太陽光発電と蓄電池を設置することで電気料金を大幅に抑えることができます。
日中は太陽光パネルが稼働しているため、家庭内で使用する電力を自家発電で賄うことができます。余剰分の電力は売ることができ、売電収入を見込めます。発電できない夜間や雨天の際は電力会社からの電気を購入することになりますが、蓄電池に余剰電力の蓄えがあれば、そこから使用することができます。
初期の設置費用や機器の費用が掛かりますが、災害時の停電リスクに対する備えにもなるため、導入を検討している価値はあるでしょう。
省エネ性能が高い電化製品に買い替えで、電気代を節約
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2021年版」
エアコンやテレビ、冷蔵庫といった日常生活になくてはならない家電製品は電力の消費が多く、電気代がかかっています。省エネ性能が優れている製品に買い替えることで、大きな節約となることがあります。電化製品を見分ける簡単な方法は、日本工業規格(JIS)による「省エネ性マーク」をチェックすること。その家電製品が省エネ法で定められた国の基準を達成しているのか、ひとめで分かります。基準を満たしている場合はロゴが緑色で、省エネ基準達成率が高いほど省エネ性能が高いということです。
詳しくは、経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2021年版」を参照してください。
今日からでも家庭でできる、電気代を抑える方法とは?
太陽光発電や蓄電池の導入や家電製品の買い替えは電気代を抑える方法として大きな効果を期待できますが、思い立ってすぐにできる対策ではありません。
電気代を抑えるために今すぐ始めることができる対策として、まずは電気料金プランを見直しましょう。ライフスタイルに合わせて、例えば夜間の電気代が安いプランを利用している場合、洗濯乾燥機は夜間に使用するようにするだけで電気料金が変わります。
また、エアコンは「サーキュレーターと併用する」「こまめにフィルター掃除を行う」「室外機の周囲には物を置かない」、冷蔵庫は「扉の開閉時間や開閉回数を減らす」「詰め込み過ぎず、冷気の循環を妨げない」「季節ごとに温度設定を調節する」といった心がけで電気代を抑えることができます。
「電気代が高い」と感じたら、家庭の状況に応じた節電対策を検討してみてはいかがでしょうか。