今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
伝え方の妙
今週のさそり座は、上手な伝え手となることでよい話の聞き手となっていくような星回り。
『さり気なく聞いて身にしむ話かな』(富安風生)という句のごとし。秋の冷気を身に沁みて受けとるように、決定的な交わりや大事な話をあくまで感情を表さず、さらりと受けるように聞いた。その話は、作者に深い寂しさや悲しさをもたらすものだったのでしょう。
聞いた話を大げさにならないよう、配慮をもって表し、伝えることで、受けとった悲しみが深くなりすぎて毒にならないよう循環させているわけで、ここではよい伝え手となることがよい聞き手や受け手となるための秘訣となっているのです。
あなたもまた、日ごろのコミュニケーションにおいて、そんなさりげない一工夫を試みてみるといいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
アハッ
今週のいて座は、意識の制御をはずれて自動運動化している、おかしな癖や習慣をすくいとっていこうとするような星回り。
精神科医の塚崎直樹は、普通の人の感覚からすれば理解不能な重症の神経症や境界例、統合失調症などの患者の行動を、「行になりきれなかった行」と見なし、精神症状を「行」に転換できれば症状が消えるのではないか、という提案をしています。
中途半端に断片化されたまま繰り返され、悪循環に陥っている「行」が完結するよう促していくことで、自分でも気づいていなかった、みずからの言動の意味や価値に気が付いていこうということなのでは。
あなたもまた、自分が「行」に受け入れられていくという感覚を深めていくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
陰徳の士
今週のやぎ座は、ひたすら黙々と何かに打ち込んでいくような星回り。
『姓名は何子(なにし)か案山子(かかし)哉』(与謝蕪村)という句のごとし。
富や名声を望むことなく、貧しく卑しい身分に甘んじつつ、ただ人さまのために田を守ろうと、雨にも負けず風にも負けず毎日休むことなく立ち続けている姿に、これ以上の陰徳の士はないと感慨を深くしたのかも知れません。
あなたにおいては、作者が感動した「案山子」の在り方をこそ自身のロールモデルとしていくべし。