ヨガのインストラクターがレッスンの中で伝えているのはポーズのとり方だけではありません。「今の自分を大切に」「安全な環境でヨガができることに感謝して」「生けとし生けるものが幸せでありますように」など心に響く言葉を伝えてくれることがあります。いつも笑顔で優しく迎えてくれるインストラクター、ネガティブなことは言わないし、なんだかとってもいい人に見えるけど…「ヨガをするといい人になるの?」そんな疑問をもったことはありませんか?ヨガをする上で大切にしたいことを見直しながら、この素朴な疑問の答えを見つけてみましょう。
須藤玲子
ヨガは身体と心を繋げる
ヨガが他のエクササイズと大きく違うのは呼吸を大切にすること。呼吸を整えることからスタートするレッスンも多くみられます。呼吸を大切にすることの意味を挙げてみましょう。
●呼吸を整えることで心が整う
●呼吸と心が整うことで身体が整う
●呼吸と心と身体が整うことで身体と心が自然に繋がっていく
ストレスや何となくスッキリしない時、深呼吸や身体を動かすことで心のモヤが晴れて身体も心も元気になった経験はありませんか? バラバラになった身体と心が繋がることで得られた効果と言えるでしょう。
ヨガは身体と心を解放する
アクティブなヨガでもリラックスのヨガでも、ヨガは呼吸に合わせ、身体を動かすことが大切です。深い呼吸に合わせて動くことの意味を挙げてみましょう。
●呼吸を深めることで内側から身体を温める
●温まることで身体の緊張が解け解放される
●身体が解放されることで心の緊張も解け解放される
身体と心は繋がっています。身体の温かさや柔軟性は心にも繋がっていくもの。
ストレスやイライラで冷たく固まってしまった心が、ヨガをすることで温まり、柔らかく穏やかになっていくのです。「最後のシャヴァーサナで涙が出た」「レッスンの後はなぜかいつもより家族に優しくなれる」など、経験したことはありませんか? ヨガをすることで身体だけでなく心も解放され、穏やかな自分に戻れた証拠なのでしょう。
ヨガは今を大切にする
ヨガは過去や未来に囚われず、今ここにいることに目を向け、大切にしていくもの。今を大切にすることの意味を挙げてみましょう。
●今を大切にすることは今の自分を大切にすること
●今の自分を大切にすることは自分の環境や周りの人も大切にすること
●大切にすること=感謝をすること
今を大切に丁寧に過ごすことは、自分だけでなく関わる全ての物や人に対しても丁寧に接し大切にすることです。
大切に思う気持ちは思いやりや感謝の気持ちを生みだします。当たり前だと思っていたことでもきっとありがたく感じるようになるでしょう。
ヨガは思いやりの心を育てる
ヨガを続けていくことで感じる変化は人それぞれ。ヨガが私たちにもたらすものはたくさんあります。身体が引き締まったり、柔軟性、肩や腰の痛みの改善、心が穏やかになったり、自信を持てたり…挙げればきりがないほど。呼吸と身体と心を繋げ、バランスを整えるヨガは、わたしたちに多くの気づきを与えてくれるものです。それは外見だけでなく自分の内面、心や考え方についても同様です。ヨガをする人がいい人だと感じるのは、「ヨガ=いい人になる」のではではなく、感謝や今を大切にする気持ちが、優しさや思いやりの心を育てた結果と言えるのではないでしょうか?
今を大切に、身体だけでなく心の変化も楽しみながらヨガを続けていくと、自分の中にある温かい心、大きな優しさに気づくかもしれませんね。