腸の役割は消化・吸収・排泄機能だけでなく、幸せホルモンで知られるセロトニンや免疫細胞など、そのほとんどが腸に支配されていると言われるほど! この連載では、週末にお家で簡単に作れる「腸コンディショニング」レシピを紹介していきます。隔週金曜更新。
岡清華
心身の健康は、腸からはじまる。腸は第二の脳と言われているほど、心身の健康を担う最も重要な臓器です。腸の役割は消化・吸収・排泄機能だけでなく、幸せホルモンで知られるセロトニンや免疫細胞など、そのほとんどが腸に支配されていると言われています。腸内細菌のバランスが取れ、腸が活発に動き始めるとあらゆる不調が解消され、快適な心身を保つことができます。
そして、この「腸」を整えるには善玉菌をつくる発酵食品、善玉菌の餌となる水溶性食物繊維、オリゴ糖を積極的に摂取し、悪玉菌の餌となる 動物性蛋白質を少し控えめに意識することが重要なんです。「腸コンディショニング」レシピでは、これらのポイントを押さえた料理法を紹介します。今回のレシピのキーワードは「温める」。
カラダの表面温度より少し高い37度前後がポイント
腸の活動が最も健康的に行われる温度はカラダの表面温度より少し高い37度前後。この温度のとき、腸内細菌が最も活発となり消化吸収効率が良く、排泄までのプロセスもスムーズに行われると言われています。また、腸内の温度が下がると腸内環境を整える善玉菌の働きが鈍ると言われており、腸内環境を乱す原因にもなりうる悪玉菌の働きが優勢となってしまうのです。伝承医学のアーユルヴェーダでも"消化力"を最も重要視しますが、腸を正常に働かせることは、心身を整える為に何よりも大切なことなのです。
忘年会、新年会など暴飲暴食が続き、胃や腸が疲労し弱りがちなこの時期に特にオススメなのは、消化力を高める為に定期的に内臓を休めること。ファスティングなど何も食べない方法も内臓を休める方法として有効的ですが、冬場の時期に、身体を温める為に燃やすエネルギーが必要です。そんな時にぴったりな消化に負担のかからず、温かく胃腸に優しいレシピを紹介します。
今回紹介するのは…
疲れた胃腸を休めるターメリック粥「Kunyi」
レシピのポイント
バスマティライスとは、インドの高級米と言われているタイ米のようなもの。でんぷん質が少なくGI値も低く軽いので、ダイエットや糖質制限にも最適です。このクニだけで3~5日過ごすと消化力がみるみる復活するでしょう。
ターメリック粥「Kunyi」
材料(2人前)
・バスマティライス(タイ米や白米でも代用可)…1/2cup
・生姜…小さじ1/2(すりおろし又はみじん切り)
・ターメリック…小さじ1/8
・ギー…小さじ1
・岩塩…少々
・水…600-800ml (水分量はお好みで)
作り方
1. 生姜をすりおろすか、みじん切りにしておく米を洗っておく
2.全ての材料を鍋に入れ、火にかける。バスマティライスの場合は20~30分、白米の場合は30-40分かけて煮る。(30分ほど浸水しておくと炊飯時間は10分ほど時短できる。圧力鍋や炊飯器を使用しても良い)。
3.出来上がったら器に盛り付けて完成。(お好みでブラックペパーなどスパイスやパクチーなど薬味をトッピングしても◎)
デトックスこのレシピに浸水させた豆、や野菜、スパイスなども加えて、キッチャリーKitchadiというリゾット風にしていくのも美味しく栄養が取れる方法ですよ。定期的に自身の内臓を労わるお家ご飯として取り入れてみてください! 体内の余分なものをリセットして、元気な体で来週を迎えてくださいね。
教えてくれたのは…岡清華さん
Vegan,Organic,Ayurvedaをコンセプトに、飲食店や個人でのケータリングサービスにて料理提供を経験した後、広尾の会員制ヨガスタジオ「デポルターレヨガ」でヨガトレーナーを務めるほか、管理栄養士としてクラブ会員の栄養指導や、フード開発,レシピ監修を行った。2017年6月より毎月開催しているイベント「腸コンディショニングTraining & Lunch」の講師としても活動している。