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汁ごと入れるのがポイント!生活習慣病を予防するサバ缶味噌汁[管理栄養士が教える健康味噌汁]

素朴な香りと味わいで私たちを癒してくれる味噌汁は、日本人の食卓に欠かせない一品です。どんな具材とも相性がよく、おいしく食べられるところも味噌汁の魅力のひとつですね。味噌汁は食材との組み合わせ次第で、さまざまな健康効果が期待できる料理に変わります。今回は生活習慣病の予防効果が期待できる味噌汁の具材を紹介するので、血圧や血中中性脂肪、コレステロール値が気になる人は参考にしてください。

生活習慣病の予防におすすめの具材は【サバ缶】

サバ缶の健康効果

最近耳にすることが多い「生活習慣病」という言葉。これは、どのような病気かご存知でしょうか?

生活習慣病はひとつの病気の名前ではなく、いくつかの病気の総称です。食事や運動、休養、喫煙、飲酒といった「生活習慣」が原因となる病気を示します。具体的にはがんや心臓病、脳卒中、糖尿病、高血圧症などが生活習慣病とされています。肥満や歯周病も、生活習慣病に含まれているんですよ。

生活習慣病を防ぐ効果が期待できる栄養素に、EPAとDHAがあります。EPAとDHAは多価不飽和脂肪酸の一種で、別名のオメガ3という言葉もよく使われています。EPAとDHAはイワシやサンマ、サバなど青魚の脂質に多く含まれている栄養素です。

生活習慣病のなかでも心筋梗塞や脳卒中の原因となる動脈硬化は、血液中の中性脂肪やコレステロールの増加、高血圧によって引き起こされます。しかしEPAとDHAには高血圧のリスクを低下させたり、血液中の中性脂肪やコレステロールを減らしたりする効果があるので、EPAとDHAには生活習慣病を予防する効果があるといえます。

健康効果が高い青魚のEPAとDHAですが、魚を頻繁に調理するのは難しいですよね。そこでおすすめしたいのが、サバ缶です。サバ缶は長期保存が可能で、缶を開ければすぐに食べられる便利な食材であり、もちろんEPAとDHAを豊富に含んでいます。サバ缶の汁にもEPAとDHAが含まれているので、汁まで残さず食べてくださいね。

味噌と生活習慣病予防

味噌の原料となる大豆には、食物繊維やレシチンといった、生活習慣病を防ぐ効果が期待できる栄養素が含まれています。味噌にも、その栄養素は引き継がれています。

食物繊維は、腸内で糖質の吸収速度を遅らせる作用を持つ栄養素です。食後の血糖値の上昇が緩やかになるので、糖尿病を防ぐ効果が期待できるでしょう。脂質の一種であるレシチンには、動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。

このように生活習慣病予防に効果的な栄養素を含む味噌ですが、塩分が気になる人も多いはずです。たしかに過剰な塩分摂取は、高血圧を引き起こします。しかし味噌には、血圧の上昇をおさえる作用を持つペプチド(アミノ酸がいくつか結びついたもの)が含まれていることがわかっています。そのため適量の味噌汁であれば、毎日飲んでも高血圧になる心配はほとんどありません。

味噌汁に、体の中の余分な塩分を排出する栄養素、カリウムを多く含む具材を加えるとより効果的でしょう。カリウムが豊富なほうれん草や小松菜、にんじんなどの野菜がおすすめです。

サバ缶の味噌汁の作り方

【材料】2人分

サバ缶:1缶

だし汁:350ml

味噌:大さじ1〜1と1/2

【作り方】

1.鍋に入れただし汁を火にかけて沸かす。

2.だし汁にサバ缶を汁ごと加えて、中火で2分ほど加熱する。

3.鍋の火を止めて、味噌を溶き入れる。

サバ缶には塩気があるので、味噌の量は味をみて調整してください。サバのうまみと栄養を無駄なく摂るために、サバ缶は汁まで使ってくださいね。

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