築35年、家賃4万円の8畳ワンルーム。北欧デザインの名作家具や照明と、思い入れのあるアイテムだけを厳選して豊かに暮らす、一人暮らしのお部屋を拝見しました。
必要最低限のものでつくる、リラックス空間
まひろさんが一人暮らしをしていらっしゃるのは、家賃4万円の築35年のワンルーム。よくある1K・ワンルームのように、玄関を入ると廊下やキッチンがあるのではなく、入るとすぐに開放感のある居室につながっているちょっと変わった間取りに惹かれて、一人暮らしのスタートにこの部屋を選ばれました。
お部屋の広さは8畳ほどで、日当たりの良さも気に入っているポイント。とても静かな環境で、窓の外には大家さんが手入れしてくれている緑豊かなお庭が望めます。
ご飯を食べたり、自宅でのお仕事もされるサークルテーブルは、一番の眺めの良い場所に置かれています。
必要最低限のものでの暮らしを心がけていらっしゃるというまひろさん。部屋にテレビは置かず、洋服なども少ないため、部屋に置かれている主な家具は、ダイニングテーブル、チェア、そして窓際のいくつかの植物だけ。
家賃はなんと4万円とかなりミニマムなものの、ゆとりがあり、小さいけれども落ち着いて過ごせる、あたたかな空間をつくられています。
「ストーリーのあるもの」と暮らす
部屋の主役は、ダイニングを優しく照らす「VL45ラジオハウスペンダント」。1940年代にデンマークの国営ラジオ局のために、デンマーク人建築家ヴィルヘルム・ラウリッツェンがルイスポールセンと共同で製作したもの。
この照明に合わせて、曲線のデザインが特徴的なものをと選んだチェアは、アルネ・ヤコブセンの「セブンチェア」。テーブルは「かなでもの」で購入。
「Spoon」でラジオの配信をされているまひろさん。「VL45ラジオハウスペンダント」は、照明を買うならどうしてもこれにしたかったという、とっておきのアイテムです。
「部屋に置いているものは、ただ気に入ったからというだけではなくて、ストーリー性を持ったものが多いです。そうすると自然と愛着もわくので、ストーリーを大事にしています」
壁にかけられていたのは、IDEEで購入したパブロ・ピカソのアート。よく見るとギターや楽譜が描かれていて、音楽が好きなまひろさんにぴったり。「主張しすぎないさりげなさが気に入っています」
ベッドサイドのスタンドライトは、ご家族が「一人暮らしをするなら、いい照明を」と譲ってくださったもの。
テーブルの上に置かれたブルーのフラワーベースは、たまたまデパートでの展示を見かけて、直接作家さんとお話をされたのをきっかけに購入。
シンプルでやわらかさのある北欧デザインの家具や、来歴にそれぞれ思い入れのあるストーリーのあるアイテムを大切に、最小限のもので豊かな空間をつくられていたまひろさん。小さな部屋でも、ゆったりとくつろいで暮らすためのヒントをもらいました。
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text : Miha Tamura / photo : @mahiro.457
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