賑わう大通りから少しだけ離れた、1Kマンション。この部屋に住むanriさんは、「こもりたくなる空間づくり」をテーマに、インテリア選びからレイアウトまでこだわられています。限られたスペースの中でも、居心地の良い住まいになるよう楽しむ。感性と工夫が光る空間について伺います。
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好きな色とインテリアに囲まれたひとり席
職場へはもちろん、飲むのが好きで、中心街に近いエリアを求めてアクセスの良いこの部屋に引っ越してきたというanriさん。「職場に歩いて通える距離に住みたくて」と話す彼女ですが、決め手になったのはそのアクセスだけではありません。
なんと、職場の推しの先輩が住んでいるマンションに偶然空きが出たという情報を聞き、「これはもう住むしかない」と、即日内見・即決したのだそう。
そんなエピソードから始まった新居ですが、今では休日の時間は外に出たくなくなるほど、おうち時間が気に入っていると話します。なかでもanriさんが最も長い時間を過ごしているのが、パントンチェアとサイドテーブルを置いたリビングのひとり席です。
「小さなカフェの一人席」をイメージしてつくられたこのスペースでは、noteを書いたり、読書をしたり。「ここに座ると気持ちが落ち着くんです」と話す彼女の表情から、この空間の居心地の良さが伝わってきます。
お気に入りのパントンチェアは、20代後半を迎えた自分へのご褒美として選んだアイテム。丸みのあるフォルムに一目惚れし、好きなブルーの中でも特に発色の美しいものをインスタで探し出したのだそう。
「青って意外と出回ってないんですよ」と色へのこだわりを語るように、同じく色味とフォルムで選んだKITのサイドテーブルもありました。
「色は3色まで」を自分のルールにしているanriさんらしい、絶妙なバランスとこだわりがそこにありました。
植物と光を取り込む、窓際のグリーンスペース
リビングの奥、窓際に設えられたスペースは、もうひとつのお気に入り。“植物が主役”の舞台のように、窓辺やドローアラインに置かれたグリーンたちが、日の光を受けて静かに揺れています。
「ベッドを奥に寄せたこともありましたが、部屋の形が斜めで収まりが悪かったんです。そのデッドスペースを上手く使いたいと思いました」
「スペースを有効活用するためのきっかけとなったのは、知人に勧められて知った「ドローアライン」の存在。縦方向に突っ張るポールは1Kのような限られた空間でも場所を取らず、空間を立体的に活用できるアイテムです。
「ずっと気になっていたスペースでしたが、ドローアラインを置いたことで『ここ、いいじゃん』って思えるようになりました。」お気に入りのグラスやルームスプレー、植木鉢などが並びます。
また隣に飾られたアートは空間全体の引き締め役。「部屋全体は寒色系でまとめていますが、ポスターの存在感がちょうど良いアクセントになっています」と話すように、anriさんのこだわりの色味は細部にまで感じられました。
住み始めてから少しずつ増やしていったという植物はまだまだ発展途上。今では「もっと大きな幹の太い植物も欲しい」と話すほどの愛着ぶりで、次に狙うのは“かっこいいやつ”なのだとか。
暮らしの中心にグリーンがあるその佇まいには、癒しと活力の両方が感じられました。