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家が寒すぎてつらい… この冬、注意すべきは「電気代」と「ヒートショック」

ライフスタイル

一方、リンナイの調査でも似たような結果になりました。自宅で冷えが気になる場所は、「脱衣所・洗面室」(54%)、「トイレ」(45%)、「浴室」(35%)がトップ3で、「廊下」(30%)、「寝室」(20%)が続きました。

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出典:リンナイ「全国47都道府県別『冷え・ヒートショック』に関する意識調査」

いずれも水まわりと呼ばれる場所で、寒さを感じることが多いことがわかります。さらに、廊下と寝室も寒さを感じる場所に挙がっています。暖房機器が設置されていないことや暖房機器があっても布団の中と外で温度差があることなどが、要因だと思われます。

暖かい場所から寒い場所に移動するなど、急激に温度が変化すると、血圧も上下して、心筋梗塞や脳梗塞などの発作を起こす「ヒートショック」のリスクが高まります。実は、ヒートショックによる年間死亡者数は、交通事故の死亡者数より多いと言われています。

ヒートショック対策は特にしていない? 考えたい断熱リフォーム

リンナイと積水ハウスは、それぞれの調査でヒートショックの認知度を調べています。リンナイの調査結果では「ある程度知っている」(50%)、「よく知っている」(16%)という結果に。一方、積水ハウスの調査結果では、「どのような状態になるか内容に関して知っている」(44.2%)、「ヒートショック発生時の対策方法まで知っている」(7.0%)となり、ヒートショックは命に関わる危険な症状であることだと、多くの人が理解していることがわかります。

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出典:積水ハウス住生活研究所「自宅における冬の寒さ対策に関する調査(2022年)」

ところが、積水ハウスの調査で、ヒートショックを防ぐために行っている対策について見ると、「風呂上りには手早く着替える」(24.0%)、「浴室暖房機で浴室を温める」(21.5%)、「廊下や脱衣所にも暖房機器を置く」(19.3%)などが上位に挙がる一方で、「特に何も対策していない」という回答が32.2%で最多となりました。3人に1人は対策をしていないということになります。

ヒートショック対策で最も効果が高い方法は、「断熱リフォーム(省エネリフォーム)」です。「住宅の断熱性を上げると、どんな影響があるか」をLIXILの調査で聞いています。「冬は家の中が暖かくなる」(76.6%)、「光熱費を削減できる」(74.0%)、「エアコンの効きが良くなる」(71.9%)など、省エネ性に関する効果は認識されているようです。

一方、「心疾患(ヒートショックなど)の健康リスクを低減する」(30.6%)、「アレルギー症状を緩和する」(8.1%)などの健康に関する効果についてはあまり知られていませんが、ぜひ認識してほしいところです。

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出典:LIXIL「住まいの断熱と健康に関する調査 」

寒い場所に暖房機器を置いたり、浴室でしばらくシャワーを流したりして、温度差をできるだけ抑える方法もありますが、電気代などが高騰している折、節約のために使用を控えたいという気持ちにもなるでしょう。住宅そのものの断熱性を上げ、住宅内の温度差も抑制する断熱リフォームは、手間や費用がかかりますが、長い目で見て冷暖房費や健康被害のメリットが大きいと考えられます。

断熱リフォームで、天井や床、壁に断熱材を補強したり、窓まわりを省エネ性の高いものに交換したりすることで、住宅の断熱性は高くなります。特に窓まわりのリフォームは、住みながら工事ができ、工事も数日で済みます。一定の条件を満たせば、国や自治体の補助金があったり、減税になったりするので、ぜひ検討してほしいと思います。

ヒートショックを起こしやすい入浴方法、していませんか?

さて、リンナイの調査結果のリリースには、東京都市大学・早坂信哉先生監修による「ヒートショック予備軍テスト」なども掲載されています。このテストのなかから、入浴習慣とヒートショックの有無をうらなう項目を選んでみました。自分の入浴習慣で、次のようなことをしているかどうか答えてみてください。

この入浴習慣はヒートショックに○×?
1.寒い脱衣所・浴室でも我慢している
2.湯船のふたをしてお風呂の湯を入れている
3.熱々の湯船に長く入るのが好き
4.入浴【前】に水分をとる
5.家族に声をかけてから風呂に入る
6.かけ湯をしてから湯船に入る

参考:リンナイ「早坂先生監修 ヒートショック予備軍テスト」より抜粋

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