今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
決して食べ尽くせないものと向きあう
今週のさそり座は、自然をつかむ力としての握力を取り戻していこうとするような星回り。
武道家でもある思想家の内田樹とヨーガ指導者の成瀬雅春の対談を収録した『善く死ぬための身体論』では、最近は子どもが砂場で遊ぶ機会が失ってしまい、その影響で手でものを握る力が落ちているんじゃないか、そしてそれは生命力の低下を象徴しているという話から、自然に直接触れることの重要性について、語られています。
いつまでも人為でつくられた人工的な環境から出ることに不安しか感じられなければ、その行き着く先は「死にたいけれど死ねない」といった発言する人の内面の範疇を出ないでしょう。
あなたもまた、それくらいの危機感をもって、まず身近な自然をつかみ、触れることの大切さや、その奥深さにあらためて回帰していくことがテーマとなっていきそうです。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
何かが外部から到来してくる
今週のいて座は、現実の移り変りを頭の理解ではないところで鋭く感知していくような星回り。
『晩春の瀬々のしろきをあはれとす』(山口誓子)という句のごとし。
掲句のように、何よりもまず川面の光の反射具合で真っ先に夏の到来を感知するという感覚は、単に文学的な慣例というだけでなく、科学的な裏付けも十分にあるのだと言えます。
あなたもまた、周囲の人たちがまだ感知していないような現実を的確に捉えていくことができるでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
問いを受け止める
今週のやぎ座は、自分ひとりで抱え込むのでははなく、自身の“無力”を他の誰かと共有していこうとするような星回り。
コロナ禍では若者や女性の自死が急増したという話が盛んに取り上げられ、身の周りの当事者の声にも感づきやすくなりつつあります。
その一方で、いまだ実際に生と死のあいだで振り子のように振れている相手を前にしたとき、真摯な人間であればあるほど、かける言葉を見失ってしまう人がほとんどなのではないでしょうか。
あなたもまた、自分ができないことをしかと受け入れるところから、はじめてみるといいでしょう。