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続く食品値上げ、もう勘弁…。節約だけじゃない「健康」を軸にした食品選びの新基準#管理栄養士解説

8月に入っても未だに続いている食品の値上げラッシュ。ヨーグルトや缶詰などの1000品目以上が対象となっており、引き続き家計への負担が強いられています。「少しでも安い食品を」と考える方もいると思いますが、同じ値段、似た商品を買うならできるだけ健康にいいものを選びたいですよね! 今回は、「健康コスパ」という、健康を軸にしてコストパフォーマンスを見ていく健康に特化した指標を使った食品の選び方をご紹介します。

教えてくれたのは……浅野まみこ先生

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総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし健康経営サポート、レシピ開発、食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍中。具体的な食品を使った実践型栄養アドバイスをモットーに活動している。

食品は4つの軸で選ぶ

健康コスパ……栄養素、得られる健康価値やメリット
コスパ……費用対効果
タイパ……手に入れやすさ、アレンジのしやすさ
食品特性……歯ごたえや香りなど、その食品ならではの特徴

この4つの軸で自身に適した食品選びをしましょう!

ヨーグルト|乳酸菌入りVSビフィズス菌入り

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出典:ウェルネス総合研究所

健康コスパ

比較ポイントは、「ビフィズス菌」が入っているかどうか。

乳酸菌、ビフィズス菌どちらも整腸作用が期待できますが、働きがそれぞれ異なります。
乳酸菌は「乳酸」を作り出し主に小腸で働きますが、ビフィズス菌は主に大腸で働き、「乳酸」だけではなく、悪玉菌の活動を抑えたり、短鎖脂肪酸(大腸のぜん動運動を活発にさせる)の1つである「酢酸」を作り出したりします。これにより、脂肪がつきにくくなったり、肥満や糖尿病の予防、免疫機能に関与します。
乳酸菌のみのヨーグルトよりビフィズス菌が入っている方が健康コスパが高いといえます。
ビフィズス菌は全てのヨーグルトに入っているわけではないので、購入時はパッケージを確認してビフィズス菌入りかどうかを確認しましょう。

コスパ(費用対効果)

どちらもほぼ同じ価格帯で販売されていますが、「乳酸菌のみのヨーグルト」の方が若干高い場合があります。

タイパ(手に入れやすさ・アレンジのしやすさ)

「乳酸菌のみのヨーグルト」は、コンビニやドラッグストアなどほぼすべての店舗に置かれいます。一方、「乳酸菌+ビフィズス菌入りのヨーグルト」は、コンビニなどでは置かれていないこともあります。

食品特性(酸味)

ヨーグルトの味の特徴である「酸味」を比較的強く感じるのは「乳酸菌のみのヨーグルト」。ビフィズス菌は酸に弱いため、結果的に「乳酸菌+ビフィズス菌入りのヨーグルト」の方が、酸味が抑えられており、まろやかさを感じるものが多いのが特徴。

魚の缶詰|ツナ缶VSサバ缶

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出典:ウェルネス総合研究所

健康コスパ

比較ポイントは、「オメガ3脂肪酸」の含有量。

オメガ3脂肪酸とは、血液凝固低下作用や認知症の予防効果が期待される成分です。あっさりして脂質が少ないツナ缶に比べて、サバ缶の方が全体的に栄養価は高く、オメガ3脂肪酸も断然多く含まれています。
その他、カルシウムや鉄に加え、免疫調整をするビタミンD、ホルモン合成の分泌や調整をする亜鉛、抗酸化作用の強いビタミンEなどもサバ缶の方が豊富に含まれています。

コスパ(費用対効果)

マグロの価格が高いこともあり、グラム当たり(2023年3月時点)でみると、現状としてはサバ缶の方が安価になっている。

タイパ(手に入れやすさ・アレンジのしやすさ)

どちらも手軽に入手できますが、ツナ缶の方がより入手しやすいでしょう。どちらも加工せずにそのまま食べられ、炊き込みご飯や茹でた野菜と和えたりなどアレンジにも便利。長期保存できるのも魚の缶詰のメリット。

食品特性(脂のり)

サバ缶の方がこってりとして脂のりがよく、ツナ缶の方があっさりとしています。

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