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妹のために口紅をつくった22歳の環境活動家が、「口紅なんて、なくたって生活できる」と言い切る理由

ライフスタイル

だから、待ってもらうしかないんです。口紅なんて、なくたって生活できますから。

環境活動家として全国の学校で講演をするにあたり、「大学は待ってくれるけど気候変動は待ってくれない」との思いから、大学を休学することを決めました。それと同じで、「口紅はなくてもいいけれど、社会課題は待ってくれない」と、つくり手でありながら思っています。

常に在庫を持っておいて売れるだけ売るのが一般的なビジネスモデルですから、経営者としてはありえないですよね。つまり私は、口紅という「もの」を売っているようで、「ビジョン」を売っているんだと思います。

そのビジョンは「Our Choices Make the Futureー私たちの選択が未来をつくるー」です。世の中にたくさん溢れているもののうち、何にお金を使うかの選択が、どんな世の中になるかにつながります。小さなことでも一つひとつ、よりよい選択をすることの大切さを提案していきたいです。

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SHIINA organicの口紅は現在、クラウドファンディングで完売し、一部の展示会でしか買うことができない
Akiko Kobayashi / OTEMOTO

だからといって「環境にいい」というだけで選んでもらえるわけではありません。「かわいいから、ほしい」という流れで選んでもらえるような魅力的なものをつくることが大前提です。

私がつくっているのは、少し高めで、ほしいときにすぐ手に入らない口紅です。小ぶりですが、新鮮なうちに使い切れる量で、リフィルで詰め替えができます。なめても害がなく、唇に塗るだけでなくアイシャドウやチークとしても使えます。発色が美しく、なめらかなつけ心地です。日本の丁寧なものづくりの技術が詰まっているので、今後は海外にもアプローチしていきたいです。

妹のために小さく始めたことが、少しずつ輪が広がって、社会課題に加担しない口紅をつくることができました。社会課題の解決に向けて、もう少しビジネスが安定したらできることは何かを考えることが、SHIINA organicの次のミッションです。

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