その瞬間の匂いや気温さえ思い出せそうなくらい記憶が鮮明だけど、そこにいる小さな、小さな娘には2度を会うことはできない。
イヤイヤ期。大泣きして、涙と汗でぐちゃぐちゃな顔をした2歳の娘。
この写真を撮ったときの私は、泣き止まない娘にぐったりして、イライラしていた。写真を撮れば泣き止むんじゃないか……なんてことを期待して撮った1枚だ。
その写真すら、今は見ているだけで愛おしく、その瞬間にもう一度戻りたいと感じる。
過ぎた時間は、どんな瞬間でも愛おしい。
そして私は、今もその愛おしくてたまらない時間の真っただ中にいる。
人生の先輩たちのおかげで、今そのことを理解しながら子育ての大事な瞬間を過ごせているのは、すごくラッキーで、超ハッピー!
過ぎてしまった時間は取り戻せない。
だとしたら、今目の前で眠る娘がこの距離で眠ってくれる間にしてあげられることはしてあげたいし、この瞬間の愛おしさをできるだけ胸に刻みこみたい。