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アラサーが注目したい「中価格帯コスメ」これからは美容も“バリュパ”!?  @cosme ベストコスメアワード2024 下半期トレンド予測[後編]

美容

2024年6月6日にコスメの総合口コミサイト「@cosme」が「@cosme ベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」「@cosme ベストコスメアワード2024 下半期トレンド予測」を発表しました。

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前編の記事では発表内容の概要を紹介しましたが、後編では働くアラサー女性に向けた情報を深堀りしていきます。

前編の記事はこちらから

https://woman.mynavi.jp/article/240611-2_12000673/
2023年ベストコスメ・2024年上半期トレンド予測に引き続き、今回もお話を伺ったのは@cosmeリサーチプランナーの原田彩子さん。大人の女性の美容トレンドをより詳しく教えていただきました!

本質的に良いものを求めた結果、国産のミドルコスメが人気復活

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――まずは「@cosme ベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」についてお話を聞かせてください。今回の総合ランキングでは中価格帯の「ミドルコスメ」が健闘していましたね。アラサー世代からはミドルコスメのどのような部分が支持されたのでしょうか?

全体傾向の中でもお話ししたように価格と品質のバランスがちょうどいいというのはもちろんですが、アンケート結果(※)を見ると30代からは「買える場所が多い」というところも人気の理由となっているようです。

――忙しく働いている女性にとっては、帰り道にドラッグストアで買えるというのは大きなメリットとなりそうですね。一方で、この上半期は「AUBE」「コフレドール」といった働く女性を応援してくれるようなミドルコスメのブランド終了もニュースになりました。この、メイクアップとスキンケアの差はどこにあるのでしょうか?

メイクアップに比べてスキンケアはより肌への影響が大きいため、「しっかり良いものを見定めたい」「使い続けられるものを選びたい」という気持ちが働いているようです。また、スキンケアにおいては「成分買い」も大きなトレンドで、ミドルコスメには高級ブランドと似た成分も配合されているイメージを持っている方が多く、そこでお得感が得られます。

一方、メイクアップに関しては中価格帯ブランドの存在感や価値を生活者がいまひとつ感じ取れていないように思えます。最近では韓国コスメがドラッグストアなどに進出していることの影響もありそうです。

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――たしかに、メイクアップのミドルコスメは韓国コスメも大きな競合になりますね。

スキンケアにおいてはエリクシールやソフィーナなどの大きなブランドがあり、「間違いない」「きちんと開発している」といった印象を抱かれやすいのかなとも思います。インフルエンサーの方が成分や技術情報を発信される機会も増えていて、スキンケアに関してはミドルコスメが消費者に好印象を与え始めているのではないでしょうか。

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――国産ブランドへの関心の高まりもミドルコスメ人気と関わりがありそうですね。最近は韓国コスメの人気が強いイメージがあったのですが、ここにきて国産ブランドが支持を集めている背景にはどういった要素があるのでしょうか。

ユーザーのアンケートからは「自分の肌に合えば、国産か外資かは気にしない」という方が多いことが読み取れます。あくまでも自分の肌に合うものを選んだ結果、国産ブランドが多く並んだという結果のようです。

実際、今回のベストコスメには中国コスメもランクインしています。韓国コスメには新しさやビジュアルの良さが求められており、国産コスメへのニーズとは差別化されているかなと思います。

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――総合10位に入った「ケイト ポッピングシルエットシャドウ」はこれまで韓国コスメで人気だった「ミュート感」が反映されたアイテムのように思いますが、こちらについてはいかがですか?

韓国コスメで人気の要素が国産ブランドに入ってきて人気を博すという流れはありそうですね。逆に韓国ブランドが日本限定色を出すことも多く、韓国ブランド側も日本人を意識して商品開発をしている部分があるのではないでしょうか。相互刺激が発生しているように感じますね。

――先ほど「ミュート感」というワードも出しましたが、盛り過ぎないメイクが人気を集めている背景は何でしょうか?

ここ最近はずっと落ち着いたメイクが流行ってはいるのですが、世の中で「無加工主義」が話題になっている中で、作りこんだ不自然さというよりは、ナチュラルに見せる文化が全般的にあると思います。

あとは、「景気が悪いとメイクが薄くなる」というのはよく言われていますね。無意識的にそういった選択をしているのではないでしょうか。

――チークで血色感を出すのはナチュラルメイクにおいても重要なポイントではありますが、チーク人気がリップの復活より遅れてやってきたのはなぜでしょうか?

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投資できるお金が限られている中で、マスクを取れるようになって「何か新しいものを」と考えたときに、まずはリップを選んだ方が多かったと思います。その流れが落ち着いた後、「じゃあ次はチーク」と興味がシフトしているのではと予測しています。

2024年上半期トレンド予測「美髪課金」が的中!

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――次は上半期のトレンド予測の振り返りについて詳しく教えてください。2024年上半期トレンド予測で「美髪課金」が的中していましたが、具体的にどのようなブランド、アイテムが人気でしたか?

花王の「melt」など、五感で楽しむような商品が人気を集めていました。「melt」には炭酸泡シャンプーがあって、エンタメ性があります。スキンケアではこれまでも炭酸を使ったコスメがありましたが、ヘアケアではあまりなかったですよね。

ベストコスメのベストヘアケア3位に入った「ロレアル パリ ボンドリペア 導入エッセンス」のようなプレトリートメントも特徴的です。これはトリートメント前のブースターなのですが、ヘアケアアイテムの種類が増えていることが分かります。

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