今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
浅い夢から深い夢へ
今週のさそり座は、取り組んでる問題や対象そのものではなく、こちらの認識の仕方そのものを変えていこうとするような星回り。
社会学者の真木悠介は『時間の比較社会学』のなかで、<人生はみじかく、はかない>という命題について検討すべく、「年々歳々花相似たり/歳々年々人同じからず」という劉延芝の詩を引いて、やはり「客観的」で逃れがたい時間の事実をうたっているようにわれわれには思われるけれど、そうではないのだと釘を刺しています。
「時間」は事実というより感覚であり、「つくられたもの」である以上、心身の在り様や環境を変えてみることで「そうじゃない」時間感覚へと切り替えていくことが可能なのです。
あなたもまた、普段生きている時間とは異なるもう一つの時間、いわば時間の源流への遡行を試みていきたいところです。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
孤独の輪郭をなぞるように
今週のいて座は、生きること、交わること、個であることそれ自体に潜む根源的なかなしさが引き出されていくような星回り。
『蝸牛交(つる)めば肉の食ひ入るや』(永田耕衣)という句のごとし。
この句の根底にあるのは、交わることの切実さと、その背後にはる取り返しのつかない孤独なのです。作者は自然の交尾にそうした人間の宿命をかさね、結ばれようとすればするほど、孤の実感が深まるという逆説的なかなしみ詠んでいるのでしょう。
あなたもまた、「孤と交」「快と痛」など生きる上で避けては通れない根源的なジレンマが、ますます増幅されていく流れに入っていくでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ごった煮バンザイ!
今週のやぎ座は、誰かの愚かしさや未熟さに、それでも心惹かれ、みずから手を伸ばしていこうとするような星回り。
恋愛にしろ仕事にしろ、結局「ここにいるのは誰もよかったんだよな」と感じたり思ったりすることは、いま社会ではそう珍しいことではないでしょう。けれど、一方で私たちはそんなことには耐えられない、という思いも抱えています。
かけがえのない自分でありたいし、自分にしかやり遂げられないことをやって死んでゆきたい、と。
なたもまた、誰か何かの不安的で未熟な在り様をこそ受け入れ、愛していく流れに傾いていきやすいでしょう。