年末までのゆるい整えに。整理収納アドバイザーが「モノ・思考・予定」の3つを見直すヒントを紹介。完璧を目指さず、今の自分に合う暮らしへ。今年のうちに心と空間を軽くしませんか。
気づけば、今年もあと2ヶ月。12月に入ると予定が埋まり、気持ちもどこか落ち着かなくなります。なので私は、少し早めに ”ゆるく整える” 時間をつくります。
たとえば10月ごろから、大掃除を始めたり、来年の手帳を開いてみたり。といっても、うちの大掃除は、棚や壁、空調フィルターなど、ふだん手をかけないところを少し整えるくらいですが。
この「少し念入りな掃除」と「手帳時間」は、自分を見つめ直すいいきっかけになります。
棚や引き出しの中のモノを出して、拭き上げながら手を動かす。
そうしているうちに、頭の中まで少しずつスッキリしていく。
そして、ひと息つきながら「今年はどんな一年だったかな」と振り返ってみると、
忘れていた感謝や、自分の本音に気づけることもあります。
モノだけでなく、思考や予定の中にも【手放していいもの】が見えてくるんです。
① モノ:使いきれなかったモノを見直す
つい先日、大掃除で洗面所の引き出しを開けたら、使いきれなかった化粧品のサンプルが出てきました。貰ったらすぐ使うようにしていますが、うっかりすることもありまして(汗)良いものほど「もったいない」と思って取っておいて、気づけば期限切れ…なんてことも。
手放すのが苦手でモノが多い人こそ、ただ捨てるのではなく「なぜ使わなかったのか?」を考えてみることをオススメします。
忘れていただけ?香りや使い心地が好みでなかった?気分が合わなかった?
理由に気づくと、「次はこう選ぼう」が見えてきます。
手放すことは、反省ではなく、自分を知るプロセス。今の自分に合うモノだけを残すと、同じ収納でも使いやすさがアップします。
使いきれてなかったサンプルは、すぐに使えるように出しました。この記事をご覧いたいだく頃にはきっとない(はず)と思われます。
すぐ使えるように、出しておく(実際は奥のボトルの右側)
② 思考:「ねばならない」から「これでいい」へ
子育ても仕事も忙しい日々。「私がやらなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」と思うほど、気づけば肩に力が入ってしまいがちです。
私も今、どっぷり介護に向き合う中で、「自分が」「完璧にこなさなければ」と思うことが多い。「ねばならない」に囚われて、親に強くあたっちゃう…。完璧でなくていい、手放せることはないか、周りに頼ることはできないか、考えるようにしています。できる範囲で最善を尽くすだけ。その方が自分も周りもハッピーかなと。
頑張り方のベクトルを少し変えるだけで、暮らしの景色はやわらぎます。家をピカピカに保つ頑張りから、「心の風通しをよくする時間をつくる頑張り」へ。そう思えば、掃除をしない日も「休息の時間だからOK」と前向きな気持ちになります。
“完璧”よりも“回復”。
自分を責めるエネルギーを、整える力に変えていくことが、この時期こその大事なリセットです。
③ 予定:いつの間にか「義務化」していたことを見直す
スケジュール帳を見返すと、「なんとなく続けている予定」や「気を使う集まり」がありませんか?
始めたときは楽しかったのに、いつの間にか“義務”になっていることもあります。
「本当に行きたい?」「今の私に必要?」
そう自分に問いかけてみるだけで、時間の使い方が変わります。
行かないと決める勇気も、自分を大切にする整えのひとつです。
義務感に気づくだけでも、心が少し軽くなります。
ちなみに私は、昨年から始めた韓国語の講座の時間を見直しました。一緒に学ぶ仲間が変わるのは淋しいけれど、何より自分の生活リズムに合わせたい。心機一転、来年こそはしっかり身につけようと思います。
Photo by mk. s on Unsplash
手放すことは、ただ減らすことではなく、“今の自分”を見つめること。
モノ、思考、予定。どれも、今年のあなたを映す鏡です。
忙しさの中でも、「少しだけ整える」「ひと呼吸おく」時間を持つことで、
心も暮らしも軽くなります。
空気が澄んでくるこの季節。
手放すことで生まれる余白を、ぜひゆっくり味わってみてください。