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地味だけどすごい「きのこ」は免疫力を底上げする最強フード!種類別栄養の違いと、食べ方のコツ

夏からの冷え込みで体調を崩す人も多い秋は、免疫力をアップしたい季節でもあります。そんな時におすすめな食材は、年中スーパーで見かけますが、実は秋が旬であるきのこです。そこで、今回は管理栄養士視点から免疫力アップにもおすすめであるきのこについてご紹介します。

免疫力アップの2大栄養素

β-グルカン

水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンが豊富に含まれています。β-グルカンは、マクロファージやNK細胞などの免疫を司る免疫細胞を活性化させる働きがあります。また、水溶性食物繊維であるため、体にとって不要なものを包み込んで排出することで腸内の粘膜を守り善玉菌を増やすことも期待できます。免疫細胞の約7割が腸にあるとも言われているため、β-グルカンは免疫力アップのサポーターになるでしょう。

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byフォトAC

ビタミンD

きのこは植物性食品にはあまり含まれていないビタミンDが豊富に含まれているというのが特徴のひとつです。ビタミンDはカルシウムの働きをサポートすることで、骨を強くするだけでなく、免疫細胞の働きをサポートすることで免疫力のアップも期待できます。ビタミンDは日光を浴びることで体内で作ることができる珍しい栄養素でもありますが、現代人は日光に当たらないように生活している人も多いため、不足しがちです。そのため、食事からビタミンDを取り入れることが必要とされています。

秋におすすめきのこ3選

しいたけ

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byフォトAC

しいたけは日光に当てるとビタミンDに変化する「エルゴステロール」という成分が含まれているため、天日干しの乾燥しいたけがおすすめです。うま味成分である「グアニル酸」も豊富に含まれているため、戻し汁ごと一緒に食べてあげるのがよいでしょう。生のしいたけを自宅にて、片面30分〜1時間の両面で合計1〜2時間程度日光を当てて使用するのもおすすめです。

まいたけ

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きのこの中でも特に「β-グルカン」を豊富に含んでいます。加えて、まいたけ特有の成分である「MDフラクション」はβ-グルカンの一種ではあるもののより体内に吸収されやすい構造をしていることから、免疫細胞の活性化をより期待できます。

えのきたけ

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スーパーでお手頃価格で手に入るきのこでありながら、β-グルカンだけでなく食物繊維が豊富に含まれている代表選手です。水溶性と不溶性の両方ともが含まれているため、免疫の要でもある腸内環境を整えてくれることも期待できます。

食べる時に押さえておきたいポイント

きのこは、風味や食感を落とさずに栄養素の流出を防ぐためにも、汚れが気になる場合はキッチンペーパーなどで拭き取り水では洗わないことがおすすめです。また、β-グルカンやビタミンDは加熱に強いため、スープや汁物にして丸ごといただいたり、ビタミンDの吸収率をアップさせる油で調理したりするのもよいでしょう。

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そして、きのこは冷凍することで、栄養価と美味しさがアップします。冷凍して細胞壁が壊れることで、β-グルカンやグルタミン酸などのうま味成分が溶け出ます。そのため、生で食べるよりも購入しカットし冷凍してから、調理に使用するのがおすすめです。購入した時にまとめてカットして種類ごとやミックスして冷凍しておくと手作り冷凍きのこでとても便利ですよ。

サプリではなく食卓から健康と美を手に入れよう

免疫アップや腸活のためにサプリメントが手放せないという人もいるかもしれません。そんな方こそ、サプリメントではなく、まずは毎日の食事にきのこをプラスしてみることからスタートしてみてはいかがでしょうか?

【参考文献】

文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
厚生労働省|e-ヘルスネット
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