育てた野菜を味わえるカフェやワークショップも
2階には、植物に囲まれたカフェスペースがあります。時間帯によってメニューが変わり、ランチタイムには北海道産のスペルト小麦の全粒粉を100%使ったピザや、新鮮なサラダボウル、カフェタイムには季節のスイーツやドリンクが楽しめます。ディナータイムは生産元が明確な食材をできるだけ使用。特にアニマルウェルフェアに配慮して育てられた、グラスフェッドビーフとナチュラルポークを使ったジューシーなハンバーグが人気メニュー。植物に囲まれた空間で、食と自然の調和をゆったり味わえます。
1階を見下ろせる柵沿いの席が空いていたら、ラッキー! 眼下にはガーデンの南国植物たちが豊かに茂り、緑のジャングルを見渡すようなぜいたくな景色が広がっています。癒やしの景色を眺めながら、ゆったりとお茶や食事を楽しめる特等席ですよ。
今回は、1階の水耕栽培スペースで育てられた新鮮な野菜をたっぷり使った「有機サラダボウル」と、見た目も華やかでフォトジェニックな「ボタニカルピンクレモネード」をオーダー。
「有機サラダボウル シェアサイズ」990円
「有機サラダボウル」の葉物野菜は、園内の水耕栽培で育てられた新鮮なものを使用。そのほかにも、契約農家から仕入れたムラサキダイコンやダイコン、シロップ漬けのパイナップル、ズッキーニなどが並び、フェンネルやチャービルといった香り豊かなハーブも彩りを添えています。味付けは、フレンチドレッシングでさっぱり。こちらは2~3名でシェアできるサイズで、ひとり用のミニサイズも385円で用意されています。
「ボタニカルピンクレモネード」650円
園で収穫されたギザギザの葉が特徴的なローズゼラニウムとローズマリーがトッピングの、見た目にも楽しい「ボタニカルピンクレモネード」。飲むたびにさわやかな香りが広がり、少し乾いたのどを潤してくれます。ピンクの見た目もかわいい!
カフェでくつろいだら、3階に上がってみましょう。3階には広々としたギャラリーがあります。ここはおもにイベントスペースとして使われ、毎週さまざまな食関連のイベントが開催されています。展示会やワークショップの内容も豊富で、クラフトチョコ作りやベランダで始められる家庭菜園講座、生ゴミを活用した堆肥作りのコンポスト講座など、都会にいながら農や食に親しめるイベントが充実。椅子がずらりと並んでおり、ゆったりと本を読みながら、眼下に広がる植物園の景色を楽しんでくつろぐこともできます。
カカオを栽培するプロジェクトがスタート。カカオは1階と4階で栽培されている
園長おすすめ図書のコーナー。「渋谷区ふれあい植物センター」の掲載誌なども
4階の屋上ファームは、イベント開催時のみ一般来園者の入場が可能。お茶やホップ、ハーブなどの栽培が行われているほか、アボカドやアーモンド、カカオも育っています。
ちなみにここで育てられている「渋谷茶」は、江戸時代から明治時代にかけてこのあたりで栽培されていた原木から育てた苗を、お茶を中心とした飲料メーカー・伊藤園の協力のもと栽培しているもの。うまく育てることができれば、3年後にはここでお茶摘みから製茶まで行えるようになるとか。さらに、ここで収穫されたホップで作られたクラフトビールは1階の受付で販売されています。ぜひチェックしてみて。
収穫したハーブは随時ドライにされ、丁寧に管理されている
受付横のショップでは、新鮮な野菜のほか、家庭菜園に役立つコンポストなどの道具も販売しています。2階のカフェで食べられるピザやドリンクのテイクアウトも可能。
さらに、「渋谷区ふれあい植物センター」では、2階のカフェから出る生ゴミを施設横のコンポストで堆肥に再生し活用していたり、向かいの清掃工場から供給される電力を還元する施設であったりと、積極的に循環型エネルギーの取り組みを実践する場となっています。
都会の真ん中にいながら自然とふれあえる「渋谷区ふれあい植物センター」。屋内施設なので天気を気にせず、雨の日も安心して楽しめます。忙しい毎日の合間に、ほんのひととき自然とたわむれて、心も体もリフレッシュしてみませんか。
■「渋谷区ふれあい植物センター (しぶやくふれあいしょくぶつせんたー)」
住所:東京都渋谷区東2-25-37
TEL:03-5468-1384
営業時間:【植物園】10~21時(入園は20時30分まで)
【カフェ】ランチ 11~14時30分
カフェタイム 14時30分~17時
ディナー 17~22時(20時フードLO、20時30分ドリンクLO)
Text:松崎愛香
Photo:斉藤純平