isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2025年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
黙って示す他ない
今週のおひつじ座は、媚態と諦めとが軽みの中で溶けあったムードの中にダイブしていくような星回り。
1970年代後半から1980年代にかけて日本で流行した音楽ジャンル「シティ・ポップ」は、新しいアメリカの音楽に夢中になった日本の若者たちが、やがてモダンな都市の先にあるポストモダンな都市性を舞台に自分たちの音楽を生み出そうとして、おのずと日本人としての伝統や感覚が混ざりあった、ある種のガラパゴスな文化潮流でした。
そして、それがエコーチェンバー化したSNSに顕著なように、いまやすっかり村社会化してしまった日本を飛び越し、2010年代から主に海外の若者によって再発見されたという事実は、日本ではすでに過去の遺物として廃墟化していたように思われたシティポップの「空間性」がいまだ生命力を保っていることの何よりの証しでもあったように思います。
あなたもまた、誰か何かとの関わりのなかで、求愛することと熟慮することとを両立させていきたいところです。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
なつかしい未来の記憶
今週のおうし座は、記憶の底のたまり水にたゆたっていくような星回り。
『月光にまるごとぬれてわれたてり記憶以前の或る夜のごとく』(坂野信彦)という歌のごとし。
この歌に詠まれた月の光は、「外界の光」でありながら「内なる羊水」でもあり、社会的な矯正具としてのからだの輪郭を溶かし、時系列を曖昧にすることで、私を人間以前の「生命現象」に押し戻すだけのゆらぎをもたらすのだとも言えます。
あなたもまた、心身にこびりついた歪みや制約を取り払ってくれるようなゆるみへと、思いきり身をあずけてみるといいでしょう。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ハジメてください
今週のふたご座は、改めて日常的なやり取りの中に子どものような遊び心を取り込んでいこうとするような星回り。
美術史家の高階秀爾によれば、詩文の文字の配列によって絵を描くという試みを西欧で最初に行ったのは、20世紀初頭のパリで詩、小説、演劇と縦横の活躍をしたアポリネールであったのだとか(『日本人にとって美しさとは何か』)。
この詩が注目を集めたのはその内容というより、各行が左上から右下へとひと続きに、つまり斜めにふる雨のようなかたちで配列された文字組の斬新さでした。
あなたもまた、こうした絵と文字、意味伝達と芸術表現、感性と知性とを結びつけ、一体化させていこうとする機運が高まっていきやすいでしょう。