スタイリッシュな街・代官山にある古民家カフェ「ウララ(うらら)」は、昭和初期に建てられた古民家をリノベーションした趣あるカフェ。東急東横線・代官山駅から徒歩約4分という便利な立地ながら、店内に一歩足を踏み入れると、懐かしさ漂うノスタルジックな空間が広がります。看板メニューのうどんは、コシのある麺とやさしい味のだしが特徴。通年メニューのかき氷や自家製シロップのドリンクも人気です。
一瞬でタイムスリップ。昭和レトロを体感できる
古民家カフェ「ウララ」は、東急東横線代官山駅から徒歩約4分。旧山手通り沿いにある姉妹店のセレクトショップ「ハリウッド ランチ マーケット」から、一本奥の道沿いに位置します。昭和23年(1948)に建てられたもうすぐ築80年となる古民家をリノベーションした建物は、通り沿いで一際目立つ存在です。
「ウララ」と書かれたのれんをくぐって店内へ
のれんをくぐると、趣のある庭が続きます。通路の左手には、縁側。右手には、金魚鉢に泳ぐ赤いキンギョ、風に揺れるすだれ、木の温もりあふれる梁や柱……。涼しげな日本の夏の風情が漂います。まるで時間がゆっくりと巻き戻ったかのような空間で、心がホッと、ほどけるようです。
縁側を抜けて少し進むと、店名の「ウララ」と書かれたトタンの看板が目に入ります。かすれた文字や錆びた風合いが、昭和初期のムード満載です。奥にはテラス席が広がります。
入り口のアプローチを抜けると、開放感あふれるテラス席が広がります。青空の下、吹き抜けの空間は緑に囲まれた日陰で涼やか。パラソルの下に6つのテーブルがゆったりと配置されているので、直射日光を避けながら、心地よい風に吹かれて気持ちよくくつろぐことができます。
テラス席正面にはカウンターがあり、奥はキッチン。会計はこのカウンターで
味がある看板。思わず写真を撮ってしまう
店内も広々。このエリアには主に1人席と2人席が配置され、1人席は壁向きのカウンター仕様。読書や作業など、一人でゆったり過ごすのにぴったりです。
四季折々の木々の変化をイメージした壁画を描いた『四季の間』
テラス席正面のカウンター横の玄関から古民家の中へ入ると、客席スペースが広がります。窓から差し込む光や木の梁、畳や柱の質感からは長い年月を経た風情が漂い、時間がゆったりと流れる特別な空間を味わえます。
店内の一角には、沖縄県以外の46都道府県の日本酒がずらりと並ぶ様子が圧巻の棚が。しかしこちらはディスプレイ用で、酒の提供はありません。アルコールに関しては、ビールやサワーなどが昼営業でのみ提供されています。
店内のあちこちには、オーナーが集めた昭和初期の雰囲気に合う小物も並び、振り子時計の音が静かに時を告げる趣たっぷりの空間です。
やさしいだし香る、「ウララ」名物のうどん
「ごぼ天うどん(Hot)」920円
古民家カフェ「ウララ」の看板メニューのひとつが「ごぼ天うどん」。九州ではおなじみの一品ですが、都内ではなかなか味わえないメニューです。香ばしく揚げたゴボウ天とネギだけのシンプルなトッピングながら、だしのうま味がじんわりと染み渡る深い味わいが魅力です。
うどんは、だし醤油ベース、ぶっかけがラインナップ。「ごぼ天うどん」のほかにも、「国産牛肉釜玉うどん」1220 円、「冷ぶっかけ国産牛とおろしたまごうどん」1350円などはあります。冷たいうどんが選べるメニューもあり、「ごぼ天うどん」は冷やしでも楽しむことができます。
だしは羅臼昆布、サバ、イワシ、2種類のみりんや醤油を一晩寝かせた、やさしい味わい。麺はもちっとした食感で、コシのあるタイプ。天ぷらの衣は卵などを使わないグルテンフリーで、だしに浸ると、ほどよくしんなり。だしと衣が絡み合い、深い味わいとほっとする温かさが広がります。
古民家の壁や天井を残した店内は、趣ある落ち着いた空間。床暖房も備えられており、居心地は抜群です。ゆったりした客席で、やさしいだしの香るうどんをすするひとときは、格別の時間になります。
うどんを味わいながら、周りの空間も楽しめるのが魅力。すりガラス越しに差し込む光は、まさに昭和時代の趣そのものです。