手軽に入手でき、長期保存がきく便利食材「わかめ」。味噌汁やサラダに入れるイメージが強いですが、実は朝にわかめを食べることで腸内環境を整え、痩せやすい体質づくりのサポートにつながると言われています。今回は、朝わかめのメリットと、忙しい朝でも簡単に取り入れられるレシピを管理栄養士が解説します。
朝わかめの痩せ腸効果とは
わかめは“根・茎・葉”の部分からできており、スーパーで見かける乾燥わかめや塩蔵わかめは主に「葉」の部分になります。わかめには水溶性食物繊維の「アルギン酸」が豊富に含まれています。
アルギン酸は海藻類特有のぬめり成分で、腸内の善玉菌をサポートし、スムーズなお通じを促す働きが期待できます。また水溶性食物繊維は胃にとどまりやすく、朝に食べると満腹感が続いて、昼食の食べすぎ防止にもつながるのが嬉しいポイントです。
腸内環境は美容やダイエットに直結するため、「朝わかめ」を習慣化することで、無理なく痩せやすい体質を目指せます。
管理栄養士おすすめ!朝わかめレシピ
ご飯派におすすめ!
わかめキムチ納豆
photo by nohara
乾燥わかめ(大さじ1/2)を戻して、納豆とキムチを混ぜるだけの簡単メニューです。
食物繊維(わかめ)+たんぱく質(納豆)+乳酸菌(キムチ)の組み合わせは、腸にうれしい栄養がこれ一皿で整います。
においが気になる場合はお酢を少量プラスするのがおすすめです。納豆特有のにおいが和らぐだけでなく、酢の作用で食後血糖値の上昇がゆるやかになる効果も期待できます。
パン派におすすめ!
わかめとツナのサラダ
photo by nohara
乾燥わかめ(大さじ1)を戻して、ツナ水煮缶(1缶・70g)と混ぜて、
オリーブ油大さじ1/2+酢小さじ1+塩・胡椒少々のシンプルドレッシングであえるだけです。
冷蔵庫に野菜がない日でも作れ、パンにも相性抜群です。食物繊維とたんぱく質が同時にとれるので、忙しい朝の“栄養補給サラダ”としてぴったりです。
時短派におすすめ!一品で大満足
わかめと卵のオートミールおじや
photo by nohara
「朝に何品も用意するのは無理…」という日こそ頼れる一品です。材料を混ぜてレンジで加熱するだけで、温かくて栄養満点のおじやが完成します。
【材料】
・オートミール 30g
・卵 1個
・乾燥わかめ 大さじ1/2(1.5g)
・だし汁 200ml
・醤油・塩 適量
【作り方】
①耐熱容器に卵を溶き、オートミール・だし汁を入れて混ぜる。
②ラップなしで電子レンジ500Wで3分加熱する。
③戻したわかめを加え、醤油と塩で味を整える。
これ一杯で食物繊維・たんぱく質・ミネラルがとれ、忙しい朝の強い味方になります。
注意点
わかめには「ヨウ素」が含まれています。摂りすぎると甲状腺ホルモンの合成に影響が出ることがあるため、摂取量には注意が必要です。
日本人の食事摂取基準では18歳以上の耐容上限量(過剰摂取しないための上限)は3,000μgとなっています。乾燥わかめ3gで300μgのヨウ素を含むため、1日3g程度までを目安にすることで過剰摂取のリスクを避けやすくなります。また、ほかの海藻類を食べる日は、より控えめにすると安心です。