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[痩せる朝ごはん]さつまいもで美味しくキレイに痩せる方法とは?管理栄養士が解説

秋の味覚のなかでも、強い甘みとほくほく・ねっとりした食感で人気のさつまいも。しかし、「糖質が多くて太りそう」と思っている方も多いのではないでしょうか?実は、さつまいもには腸の調子を整え、痩せやすい体づくりをサポートする成分が含まれています。この記事では、さつまいもの「肥満予防に役立つ成分」や、朝食に手軽に取り入れる方法を管理栄養士が紹介します。

さつまいもが「ダイエットの味方」である理由

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photo by photoAC

秋の味覚として親しまれているさつまいもは、その甘みから、糖質が多くて太りやすいと思われがちな食材です。実際に、焼き芋100gに含まれる糖質量は同量のご飯とほぼ同じで、糖質は決して少ないわけではありません。

一方で、さつまいもにはお腹の調子を整える成分が豊富に含まれています。

ダイエットに取り組むと、食べる量が減ったり栄養バランスが偏ったりして、便秘に悩むこともあるでしょう。しかし、さつまいもを食べてお腹の調子が整うと、便通が改善しやすくなります。その結果、体重が落ちたり、体がスッキリと感じられたりすることもあります。

さらに、腸内で善玉菌が作り出す短鎖脂肪酸には、食欲を抑える、脂肪の蓄積を防ぐ、脂肪の燃焼を促すなどの働きがあるとされ、現在も研究が進んでいます。つまり、お腹の調子が整って善玉菌が増えると、短鎖脂肪酸が多く作られ、肥満を防げる可能性も高まるといえるでしょう。

このように、さつまいもを食べてお腹の調子が整うと、結果としてダイエットにつながることが期待できます。

注目したいさつまいもの成分

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ここでは、さつまいもの「肥満予防に役立つ成分」である、食物繊維・レジスタントスターチ・ヤラピンについて解説します。

食物繊維

食物繊維は、腸内細菌のエサとなることで善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きが期待できる成分です。さらに、水分を含んで膨らみ、腸を刺激して便通を促す作用もあります。

さつまいもには糖質が多く含まれていますが、食物繊維には食後血糖値の急上昇を防ぐ作用があります。血糖値を下げるホルモン「インスリン」には、余った糖質を体脂肪として蓄積する働きがあるため、肥満を防ぐうえで血糖値を急激に上げないことが大切です。

食物繊維は健康維持に欠かせないにもかかわらず、不足しがちな成分です。とくに朝は忙しくて朝食をゆっくり食べられず、栄養を十分に摂れていない方も多いでしょう。そのため、朝食にさつまいもを取り入れることで、1日の食物繊維の摂取量を無理なく増やせます。

レジスタントスターチ

さつまいもに含まれるでんぷんの一部は、一度加熱してから冷ますと「レジスタントスターチ」と呼ばれる成分に変わります。

レジスタントスターチの特徴は、胃や小腸で消化吸収されず、食物繊維と同じように作用すること。そのため、腸内環境のサポートや血糖値の上昇抑制に役立つと考えられています。

ヤラピン

さつまいもを切ると、断面の皮に沿って白い液体がしみ出てきます。これが「ヤラピン」です。ヤラピンには腸の動きを活発にし、便通を促す作用があります。そのため、ヤラピンはかつて下剤として使われていた歴史もあります。

さつまいもを手軽に朝ごはんへ取り入れる方法

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さつまいもは糖質が多めなのが気になるところです。しかし、朝に食べると1日の活動でエネルギーとして消費され、体への蓄積を防ぐことが期待できます。

時間があるときに焼きいもやふかしいもを作り、冷蔵庫に保存しておくと、忙しい朝でもすぐに食べられて便利です。加熱してから冷ますことで、レジスタントスターチの増加も見込めます。

ヨーグルトや味噌などの発酵食品と組み合わせるのもおすすめです。発酵食品には、腸内で善玉菌として働く微生物が含まれるものがあります。腸内細菌のエサとなる食物繊維やレジスタントスターチと一緒に摂ることで、腸へのさらなるプラスの作用が期待できます。

ただし、さつまいもは糖質も豊富に含まれているため、食べすぎには注意が必要です。1日100g程度(約1/3〜1/2本)を目安に、秋の味覚「さつまいも」をおいしく食べてくださいね。

【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
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