エンタテイメント業界を日々面白くしているオンラインストリーミングサービス「Netflix」。4月19日(金)から配信がスタートする『リラックマとカオルさん』は女性におすすめのストップモーションアニメです。その理由をじっくりご紹介します。
「Netflix」が面白い理由
アルフォンソ・キュアロン監督が手掛けた映画『ROMA/ローマ』が第91回アカデミー賞で監督賞・外国語映画賞・撮影賞の3冠を受賞。さらに、オリジナルドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』がプライムタイムエミー賞のドラマ作品賞にノミネート。エンタテインメント業界で、近年なにかと話題をかっさらっているのが、オンラインストリーミングサービス「Netflix」です。
なぜ、Netflixが今注目されているのでしょうか? その理由のひとつは豊富な資金力にあります。2018年の制作費はなんと120億ドル(約1.3兆円)。オリジナルドラマや映画が続々と作られ、今後もアカデミー賞常連監督、マーティン・スコセッシの『The Irishman』など、話題作が配信を控えています。さらにもう一つ、ネット配信ゆえに表現の規制に制限が少ないこと。映画を見ることができる年齢制限の枠を決める、レーティング・システムの縛りがなく、表現者の思い通り作れる。そのため佳作が生まれやすくなるのです。
そんななかでも、女性におすすめしたいのが、4月19日(金)に配信が決まった、Netflixオリジナルシリーズ『リラックマとカオルさん』です。
『リラックマとカオルさん』は、都内に住むOLのカオルさんと、背中にチャックのついたクマ!というシュールな設定のリラックマとが織り成す四季折々のエピソードを映し出すストップモーションアニメです。
リラックマは、カオルさんの家におじゃましたまま、居座ってしまう、のんきな着ぐるみのクマです。毎日ゴロゴロしていて、一番の関心事はごはんとおやつ。食べ過ぎてチャックが閉まらなくなるという、くすっと笑えるエピソードも登場します。
そんなリラックマを普通に受け入れるのは、都内の小さな商社「鮫島物産」に勤めるアラサー女性のカオルさん。真面目すぎることにコンプレックスをもっていて、決して目立つタイプの女性ではありません。イヤミな上司やイマドキな後輩とのやりとりで落ち込むこともあるけれど、リラックマやコリラックマ、キイロイトリと楽しく穏やかに暮らしています。
女優・多部未華子さんも共感した物語
カオルさんの声を担当したのは、女優の多部未華子さんです。多部さん曰く「カオルさんはごく普通のOLですけど、ちょっと面白い女性です。料理上手で優しく穏やかな女性なのですが、カオルさんの持っている『間』が私の中ではとても面白く、観ていて共感したり、クスっと笑ってしまう部分がありました」
アラサーのカオルさんと多部さんは同世代。共感できる部分が多いキャラクターだと言います。
「(作品全体通して)女性の心にグサグサと刺さるエピソードや一言がいくつもあるんです。人ごとだと思うとクスッと笑って見ていられますが、本当は共感したくないけどしてしまうような部分も多くありました。たとえば占いに頼ってしまうところなど。カオルさんは、女性が一度は経験していそうなことをたくさん経験しているのかもしれません」
あるあるエピソードに元気と勇気をもらえる
『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは』などの監督・脚本を担当した荻上直子さんが脚本を手掛けました。
「いろんな人に共感してほしくて、誰もが、ああ、あるある、と頷けるようなエピソードで、どこにでもいる女性を描きたかった」と言います。
「仕事を一生懸命している女性たちが、共感できるキャラクターにしたいと思いました。仕事して疲れてうちに帰ってきて、あんなクマたちが待っていたら、きっとほっとできるのではないでしょうか」
ファンタジー要素もありますが、カオルさんの置かれた現状はリアリティたっぷり。女性の誰しもが感じるであろう孤独感を浮き彫りにしています。たとえば、猛暑真っ盛りに扇風機が壊れたり、楽しみにしていたボーナスがカットされたり、会社の後輩が主催する合コンのメンバーから外された」などなど。へこんでしまう出来事があっても、心がほっこり和むリラックマたちとの交流から、「そんな私でも悪くないかも」と自己肯定をしてあげたくなる物語です。
忙しない毎日や複雑な人間関係に疲れたり、心がやさぐれてしまったりするときに観れば、心が癒されるはず。明日への活力を養うカンフル剤になるかもしれません。
Netflixオリジナルシリーズ「リラックマとカオルさん」
(13話・各11分/4K対応)
配信:4月19日(金)より全世界独占配信
キャスト:多部未華子ほか
スタッフ:監督/小林雅仁 脚本/荻上直子 音楽/岸田繁 主題歌/くるり「SAMPO」 クリエイティブアドバイザー/コンドウアキ
製作著作/サンエックス 監修/サンエックス“リラックマチーム”
アニメーション制作/ドワーフ
http://www.san-x.co.jp/rilakkuma/