トレーニングをしている方なら、糖質、脂質、タンパク質の3大栄養素を意識していると思います。しかし、ビタミンやミネラルもトレーニングの効果を得るために非常に重要なんです。今回は、栄養学とスポーツ科学を専門とする筆者が、ビタミンやミネラルがトレーニングとどのように関わりがあるのか紹介していきます。
ビタミン・ミネラルはトレーニングとどんな関係があるの?
トレーニングを行っていると、「とにかくタンパク質を摂取!」という方も多いと思いますが、実はそれだけだと効率的にトレーニングを行うことができません。
多くの人が見落としがちなのが、ビタミンとミネラルという栄養素です。ビタミンとミネラルというと美容には関係しているイメージがありますが、トレーニングの効果にも深く関わってきます!
ビタミンやミネラルには様々な種類がありますが、それぞれがどのようにトレーニングを関わっているのでしょうか。栄養学とスポーツ科学を専門とする筆者が、詳しく解説していきます。これを知っておくと、ワンランク上のボディメイクを行えるようになりますよ!
1、体内の代謝に関わる「ビタミンB群」
ビタミンB群には、B1、B2、B6、B12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンが含まれています。
・ビタミンB1:糖質の代謝を行う酵素の働きを助ける
・ビタミンB2:脂質代謝を行う酵素の働きを助ける
ビタミンB1やB2が不足すると、運動中に糖質や脂質がうまく代謝されなくなり、エネルギーが作れず、体をうまく動かせなくなってしまいます。
・ビタミンB6:タンパク質の代謝に関わる
トレーニングを行うと筋肉が大きくなりますが、その際にビタミンB6が関わってきます。不足していると、十分なトレーニング効果が望めません。
・ビタミンB12と葉酸:赤血球の形成に関わる
赤血球は、体内で酸素を運ぶ働きを担っているので、ビタミンB12や葉酸が不足すると、体内で十分に酸素を運ぶことができず、すぐに疲れてしまいます。
・ナイアシン、パントテン酸:糖質、脂質を代謝する際に使われる
これらがないと、糖質や脂質をうまく代謝し、エネルギーを作り出すことができません。
・ビオチン:糖新生という、アミノ酸から糖を作る代謝で必要になる
ビオチンが不足すると、倦怠感を感じたり、脂質代謝が悪化い、肥満の原因になることもあります。
このように、ビタミンB群は、主に運動中にエネルギーを作り出す補助を行っています。運動を行うにはエネルギーが必要なので、いかに重要な栄養素かが分かりますね。
2、活性酸素を抑える「ビタミンC」
ビタミンCは、活性酸素の働きを抑えてくれることが知られています。運動を行うと、活性酸素が発生し、疲労の原因の一つになります。そこで、ビタミンCを摂取することで疲労を緩和する効果が期待できます。
免疫力の強化にも役立つので、風邪予防のためにも普段から摂っておきたい栄養素です。活性酸素は老けの原因にもなるので、女性には欠かせない存在かもしれませんね・
<ビタミンCが多い食材>
グアバ、いちご、レモン、オレンジ、キウイ、ブロッコリー、じゃがいも、
3、カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」
ビタミンDは、カルシウムの吸収に関わる栄養素です。ビタミンDがないとカルシウムが吸収されません。
カルシウムは骨を構成する栄養素なので、不足すると骨粗鬆症になってしまいます。骨粗鬆症を予防するにはカルシウムも重要ですが、ビタミンDも重要となります。
<ビタミンDが多い食材>
鮭(サーモン)、まぐろ、サバ、きのこ類、牛乳、レバー