毎日何気なく行っている歯磨き。実は昔の常識が今ではNGになっていることも多いんです。あなたの歯磨き方法、間違っていませんか?ありがちなNG歯磨き方法を見てみましょう。
saitaPULS編集部
NG習慣1:先に歯ブラシを水で濡らす
歯磨き粉をつける前についつい歯ブラシを濡らしたくなってしまいますが、歯ブラシを濡らすと歯磨き粉の泡立ちが良くなるので簡単に爽快感が得られ、きちんと磨けていないのに磨けた気分になってしまいます。そのため、歯ブラシは濡らさず乾燥させた状態で歯磨き粉をつけましょう。
NG習慣2:歯磨き粉はたっぷりつける
適量は小豆一粒大くらい
歯磨き粉のCMで歯ブラシのヘッド全体にたっぷり歯磨き粉がのっている映像が流れることがありますが、実際に必要な量はほんの小豆一個分くらい。つけすぎると発泡剤で口の中が泡だらけになり、それだけで爽快感を得られるので磨けた気分になってしまい、磨き残しの原因になります。
NG習慣3:歯ブラシを強く握ってゴシゴシ磨く
短時間で効率よく磨こうと、歯ブラシをぎゅっと握ってゴシゴシ磨いていませんか?ゴシゴシ強く磨きすぎると、歯を傷めたり、歯茎が下がったり、楔状欠損(歯と歯茎の境目が削れてしまうこと)の原因になり、知覚過敏を引き起こすこともあります。歯ブラシは鉛筆のように軽く持ち、小刻みに動かして磨きましょう。全ての歯が生えている大人で歯みがきの時間は最低3分を目安に。その後フロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどで細かいケアをしましょう。歯みがきは磨き残しがないように、上下左右あちこち磨かず、磨く順番を決めておいて、順番に磨くといいですよ。左上からコの字に磨くのが基本です。
NG習慣4:歯みがきの後しっかり口をゆすぐ
歯磨きの後何度もうがいをすると、歯磨き粉の成分として含まれていることの多いフッ化物が流れてしまいます。再石灰化を促し初期齲蝕を予防するフッ化物が流れてしまうと、せっかくの歯みがきの効果が半減。うがいは少量の水で軽く1~2回くらいにしましょう。
NG習慣5:歯ブラシをほとんど交換しない
歯ブラシの交換目安は約1か月。毛先が開いていなくても、衛生上1か月経ったら交換しましょう。1か月経っていなくても、毛先が開いてしまったら早めに交換を!ちなみに、毛先が早く開きすぎる場合、強く磨きすぎている可能性があります。一度磨き方を見直してくださいね。
NG習慣6:起きてすぐ朝食を食べる
歯磨きは食後にするものですが、朝だけは違います。就寝中は唾液の分泌が減るため、口内細菌が爆発的に増えます。だから起床時の口の中はとっても不潔!朝起きたらまず歯みがきをして、お口の中をきれいにしてからご飯を食べましょう。もちろん、朝食を食べ終わった後の歯磨きもお忘れなく。
あなたの歯磨き、間違っていませんでしたか?毎日の習慣だからこそ、正しい歯磨きの方法を身に着けて、きれいなお口を保ちたいですね!
文/澤田史子(歯科医師。ブリティッシュコロンビア大学歯学部勤務後、愛知学院大学 高齢者歯科学 非常勤助教を勤める)