妊娠が分かり嬉しい気持ちもある中、妊娠中は人によって様々なトラブルに悩まされるものですよね。なかなか誰かと共有しにくかったり、旦那さんは理解してくれないなど孤独を感じる時もあるかも。そんなトラブルと上手に付き合っていく方法の1つとしてヨガを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
古賀奈津美
意識するだけヨガを日常に取り入れてみよう
ヨガブームと共に、妊婦さん向けのマタニティヨガやお子さんも一緒に出来るキッズヨガのクラスも多くなってきました。また地域の母親学級の中でもヨガのポーズを教わった妊婦さんもいるでしょう。それまでヨガを習慣化していた人はもちろん、妊娠を機にヨガを始めたいと思っている人もいるのではないでしょうか。
体調が良ければスタジオへ通うことが出来ますが、妊娠中はなかなか安定しないもの。本当は通いたくても通えなかったり、つわりがきつくて外出しにくい、近所でマタニティのクラスがない、ヨガに慣れていないからついていけるのかと不安もあるかも。体調の変化に伴って、精神的にも不安な日々を過ごすこともある妊婦さんこそヨガを日常に取り入れたいもの。意識するだけでお家でもオフィスでも出来る、簡単ヨガで体も心もリラックスして過ごしましょう!
座位のポーズでママも赤ちゃんもリラックス
妊婦さんは今までなんともなかった座り方に苦痛や違和感を感じやすくなります。またどんどんお腹が大きくなると共に重心が前になるので、自然と猫背になりやすくなってしまい腰痛・肩こり・お腹の赤ちゃんもスペースが少なくなる等、居心地悪く感じてしまいます。こんな時に実践したいのはヨガの基本の座位のポーズ、スカーサナ(安楽座)です。
スカーサナ
詳しいやり方はこちら
1.あぐらになります。この時に背中が丸まってしまう、重心が後ろにいってしまう、股関節周りに違和感を感じる場合はクッションをお尻の下に挟んで少し高さを出してみましょう。
2.お尻のお肉を左右にかきわけて、座骨(お尻の骨)で床をとらえます。
3.頭の上と天井が1本の糸でつながっているイメージを持って、背筋をすーっと伸ばしてみましょう。
デスクワークの多い妊婦さんは特に猫背になりやすくなります。イスの上にクッションを挟み背筋を伸ばしやすくしてみましょう。内臓が圧迫されがちな妊娠中でも、この姿勢を意識することで上半身にスペースがうまれ楽に感じます。
呼吸は深く長く、お腹を使った腹式呼吸を意識
私たちは毎日当たり前に息を吸って吐いてを繰り返しているので、意識して呼吸の長さに注目することはなかなかありません。出産の時もいかに呼吸を止めずにいられるかが大事と言いますよね。呼吸が浅くて短いと気持ちもせかせかしたり、落ち着かなかったりします。反対に深く長い呼吸をするとリラックス効果があると言われています。
特に妊娠中は優先順位がお腹の赤ちゃんになりがち、ついつい自分のことは後回しになってしまうことも多いでしょう。ホルモンバランスも変化しているので、普段だったらなんてことないのに悲しくなったり、悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。そんな時こそ呼吸へ意識を向けてみましょう。先ほどのスカアーサナ(安楽座)の姿勢で行っても、ふとした時に行っても構いません。
ポイントは吸う時にお腹がふわっと膨らみ、吐く時に背中に近づくように行います。また吸う息も吐く息も約7~8秒かけて行ってみて下さい。苦しい場合は短めでも構いません。夜寝付けない時にもこの呼吸法を活用すると寝付きやすくなるのでぜひやってみて下さい。
ヨガを通して赤ちゃんとコミュニケーションを取る時間に…
今回ご紹介した2つのポイントはヨガの基本になります。ポーズを取ることだけがヨガではありません。体調に不安があったり、ヨガ自体に慣れていない、ちょっと疲れている場合は無理ない範囲でこの2つから始めてみましょう。長いようであっという間な妊娠期間。日々変化する体調や自分の体、浮き沈みがある精神面などに振り回されてしまう時もあります。そんな中で少しでも、あなたと赤ちゃんがリラックスして向き合える時間としてヨガを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
ライター/古賀奈津美
ヨガインストラクター。商社のサラリーマンをしていた頃に運動不足解消の為に始めたヨガにハマり、ヨガを始めて半年後にRYT200を取得。最初は週末のみインストラクターをしていたが、もっとスキルを上げたいと思い思い切ってフリーランスのヨガインストラクターへと転職。常温ヨガ、ホットヨガ、溶岩ヨガなど様々なスタジオで指導。パークヨガやビーチヨガのイベントも実施。現在は妊娠中につきレッスンはお休み中、自宅にてヨガを実施。RYT200取得/ヨガ解剖学基礎講座修了