シンデレラ体重とは、女子高生が理想とし憧れている体重のこと。しかし実は危険だということを知っていますか? 適正体重の計算方法、「シンデレラ体重」の危険性、本当の理想体重・体型など、知っておくべきダイエット情報を解説します。
「シンデレラ体重」とは?女子高生が理想としている体重
女子高生の理想「シンデレラ体重」は危険?
2016年ごろから女子高生の間で「シンデレラ体重」という言葉が存在し、それが彼女たちの「理想体重」とされています。ツイッターなどで話題となり、議論になったこともありました。
最も太りやすい10代だからこそ、痩せたい願望が強くなり、友達の間でもダイエットの話題が多くなるのは分かりますが、果たして本当に「シンデレラ体重」が理想なのかどうかは疑問です。
そこで今回は、「シンデレラ体重」の詳しい概要や危険性について紐解き、本当の美しさ&可愛いらしさについて解説したいと思います。
「シンデレラ体重」……体が美しく見える体重
理想は小嶋陽菜さん。でも、彼女のボディは体重だけを減らして出来上がったわけではないのでは?
「シンデレラ体重」とは10代後半の女性たちの間では体が美しく見える体重だと思われています。
シンデレラ体重が特に話題になったとき、シンデレラ体重に憧れた女性たちが理想的な体型として挙げていたのは、小嶋陽菜さんでした。手脚が長く、ウエストがくびれ、色気のあるカーヴィなボディライン、そして、ふんわりマシュマロのような肌の「こじはるちゃんBODY」は確かに羨ましい限りなのですが、「シンデレラ体重」になれば「こじはるちゃんBODY」になれるのかどうかというと、はなはだ疑問です。
というのも、小嶋陽菜さんは、日々の運動を欠かさず、白湯や生姜ティーを飲んで代謝を上げるなど高い美意識を持ち、体型維持に気を使っていると公言していたからです。
つまり、体重だけ減らしたとしても、決して理想の体型にはならない! とガイドは考えます。
「シンデレラ体重」の計算方法
適正体重では太りすぎ……と思い込んでいる女性も。
まず、「シンデレラ体重」の計算方法を紹介します。
理想の体重を数値化し、現在の自分と比較するのは娯楽としては面白いと思いますが、あくまで目安と考え、自分の食事や運動習慣を見直すきっかけぐらいに考えたほうが良いのではないでしょうか。
▼「シンデレラ体重」の計算式はこちら
シンデレラ体重=身長(m)×身長(m)×20×0.9
▼ちなみに「適正体重」の計算式はこちら
適正体重=身長(m)×身長(m)×22
こうして比べてみると、「シンデレラ体重」は、病気になりにくいとされる「適正体重」の約8割の体重となり、かなり「痩せ過ぎ」だと感じます。身長によっては、10キロほどの差が出ることもあるようです。
この「シンデレラ体重」は、もともとは大手エステサロンが20年以上前に発信した言葉だそうですが、当時よりも今の計算方法のほうがかなり軽く、より痩せすぎの基準にすり替わっているようです。
厚生労働省は、「肥満 or 痩せ」の判定として、BMI値を設定しており、「体重〈kg〉÷(身長〈m〉×身長〈m〉」の値が18.5以上25.0未満であることを推奨しています。
BMIが18.5未満なら「低体重」、25.0以上なら「肥満」という目安ですが、この判定式に当てはめても、「シンデレラ体重」は「低体重」となります。
厚生労働省は若い女性の痩せ願望と、低体重傾向に警鐘を鳴らしているところですので、無理なダイエットには注意が必要です。
「シンデレラ体重」の危険性
若い女性は痩せ過ぎで、エネルギー不足?
現在の日本人女性の8人に1人は“痩せ過ぎ”で、その割合は戦後最多を記録しているとの報告があります。平成26年に行われた「国民健康・栄養調査」の結果の中では、「20代女性の平均摂取カロリーは食糧難だった終戦直後を下回る約1600kcal」と、世界的にも異例の低水準にあったことが国の調査で判明しています。
極端なカロリー制限や短期間で急激に体重を減らすと、カロリーの消費を抑えるために筋肉量が落ちると同時に、代謝を促す甲状腺ホルモンの分泌が減り、全身の代謝が落ちてしまいます。つまり、痩せにくく、太りやすい体になってしまいます。
また、痩せ過ぎは冷え性を招いたり、疲れやすくなるなど健康トラブルも引き起こすほか、拒食症を招く原因にもなります。
さらに、女性の痩せ過ぎは低体重児の出産や不妊といった危険性が指摘されているので、次の世代にも悪影響を及ぼす恐れがあります。