緊張や不安から「心が落ちかない」ということはよくあること。今回は心理カウンセラーの秋カヲリさんに、心が落ち着く方法やその習慣を教えてもらいます。今すぐ試してみましょう。
大事な商談やプレゼンのとき、あるいは好きな人と話すとき。緊張してうまくいかなかったり、いつも通りの行動ができなかったりすることがありますよね。
緊張や不安に押しつぶされそうなとき、どうしたら心を落ち着けられるのでしょうか。落ち着きをなくしてしまう原因と、落ち着きをなくしたときの対処法を解説します!
緊張や不安から落ち着きをなくす原因
緊張や不安があると、落ち着きをなくしてしまいがちになりますよね。まずは、落ち着きをなくす原因を知り、自分に当てはまることがあるかチェックしてみましょう。
(1)自分をよく見せようとしている
等身大の自分に自信がありません。そして他人に対して、自分をよく見せようと意気込めば意気込むほどプレッシャーが大きくなり、緊張や不安もふくらんでいきます。
(2)完璧主義
完璧主義の人は「絶対に失敗しちゃダメだ」「どんなに小さいミスでも、ミスはミス」というように自分に厳しい考え方をするため、どんどんハードルが上がっていきます。
その結果、目標の難易度が高くなり「できないかも」という不安が募り、緊張してしまうのです。
(3)ネガティブな思い込みが強い
「きっと失敗するに違いない」「もしこうなったらどうしよう」と悪い方向にばかり考える人は、被害妄想がふくらみ落ち着きがなくなってしまいます。
ネガティブな思い込みが強いと、どんどん不安になってしまうもの。「うまくいかないかも」という恐れが緊張につながり、平常心を失ってしまうのです。
落ち着きをなくしたときの簡単な対処法
落ち着きをなくしてしまったときの対処法を4つご紹介します。誰でも簡単に実践できるものなので、落ち着きたいときにぜひ試してみてくださいね。
(1)落ち着きがない状態を認める
落ち着きをなくしてしまったら、正直にその状態を認め、受け入れることでかえって心が落ち着きやすくなります。
これは心理学において「主張的反応(アサーティブ)」と呼ばれる行為で、正直に気持ちを表現し、自己主張することで前向きな行動ができるというもの。「自分が落ち着いている」と無理に強がるより、「自分は不安や緊張を感じて落ち着きをなくしている」と受け入れた方が、案外冷静になれたり気が楽になったりします。
(2)失敗したときの対処法を考えておく
「失敗したらどうしよう」とソワソワしている人は、失敗する確率が高い人ではなく失敗した後の行動がイメージできていない人です。誰でも失敗する可能性はありますから、失敗してもそれをリカバリーできる対処法を考えておくのが大事です。
逆に、対処法さえ押さえておけば失敗が怖くなくなります。最悪のシナリオを想定し「どうしたら失敗してもうまく切り抜けられるか」を考えることで、心が落ち着くでしょう。
(3)ハードルを上げ過ぎない
「絶対に成功させる」「失敗はありえない」「全員に良く思われたい」というように、自分に課すハードルが高いほど緊張しやすくなり、いつも通りの行動ができなくなってしまいます。
目標は「がんばればできそう」と思える現実的なラインに設定して、必要以上に緊張しないように心をコントロールしましょう。
(4)体の力を抜く
体の緊張は心の緊張とつながっていますから、体の力を抜けば緊張感が和らぎリラックスしやすくなります。
まず、体にぐっと力を入れて緊張させてから、一気に力を抜いて脱力状態にしましょう。それと同時にふーっと息を吐き出すと、不安や緊張を緩和させることができます。その場ですぐにできる簡単な方法で、即効性もあるのでおすすめです。