仕事をしていると、どうしても感じてしまうストレス。一体何が原因なのでしょうか? また、解消するにはどうすればいいのでしょう。心理カウンセラーの沼田みえ子さんが、心理学を元に詳しく教えてくれました。
世の中の約8割の女性は、仕事に何かしらのストレスを抱えているといわれています。
仮に8時間労働で通勤時間も考慮すると、起きている時間のほとんどがストレスを抱えながら仕事をしているようなもの。
だからこそ、ストレスとうまく付き合っていきたいですよね。
仕事のストレスの原因8つ
仕事上の何をストレスと感じるか、その人の性格や職種によってもさまざまですが、主に以下の8つがストレスの原因になることが多いようです。
(1)職場の人間関係
離職理由の第1位ともいわれる職場の人間関係のストレス。
上下関係や利害関係、また競争関係など多岐にわたる要因から、言いたいことが自由に言えず気を使う状態に陥りやすいので、どうしてもストレスを抱えることが多くなりがちです。
(2)仕事量に給料が見合わない
ギブアンドテイクという言葉がありますが、人は与えた分だけの見返りを求める傾向にあります。十分な見返りがあれば満足感につながりますが、このバランスが崩れると不満を感じ、ストレスを生みます。
(3)上司からのハラスメント
上司は権威の象徴ですので、どうしても主従関係が生まれやすいもの。上司が威圧的だと従う立場の人は、感情を抑圧しなければならないことが多くなります。
そうして我慢をすることでストレスを感じ、同時に恐怖心を抱くことにもなるので、余計にストレスが増えていきます。
(4)同僚との競争
仕事では、常に「評価」をされています。この評価には、出世や人事異動、大きな仕事を任せてもらえるか否かなどが左右されます。だからこそ、少しでも評価が良くなるように周りの人と競争するようになります。
競争をすることで劣等感を抱く場面も多くなり、この劣等感がストレスを生むのです。
(5)キャパ以上に仕事を抱えてしまう
私たちは仕事ができない人間に見られないよう、自分の能力を超えた仕事量を抱えてしまうことがあります。これは心理学的には「補償行為」という心理で、もともと感じている自分の無価値感を補うためにしてしまう行為です。
この無価値感が強い人ほど無理をしてしまう傾向が強く、その分プレッシャーを感じてストレスを生み出します。
(6)仕事への評価が足りない
人は承認欲求、つまり「頑張りを認められたい」という気持ちを持っています。自分の頑張りが認められないと、この気持ちが満たされないため、ストレスを感じます。
(7)人の目を過剰に意識してしまう
自分は好かれているのか、そうじゃないのか。ランチを1人で食べていたら、どう思われるのか。会社の飲み会を断ったらどう思われるのかなど、自分がどう見られているのか、他人軸で自分を評価している人はストレスを感じやすい傾向があります。