こんにちは、年間480本以上の作品を鑑賞している映画ライターの白河さなです。
こんにちは、年間480本以上の作品を鑑賞している映画ライターの白河さなです。
今回ご紹介するのは、Netflixで大人気の「椿の花咲く頃」です。この作品には見どころがたくさんあり話題になっています。
そのひとつは、豪華な主演の2人はもちろんですが「すべてのキャスティングが最高」であること!これは、「愛の不時着」や「梨泰院クラス」などですでに韓国作品の共通項として分析されている通り、この作品にも、たっぷりとキャストを楽しむ要素が詰まっています。
そんな「椿の花の咲く頃」の魅力を、私なりにまとめてみました。ぜひおうちじかんのお供に、いかがですか?
「椿の花の咲く頃」のあらすじ
Netflixオリジナルシリーズ『椿の花咲く頃』独占配信中
女手一つで息子を育てるドンベクに突然訪れた新たな恋の予感。シングルマザーへの偏見や差別に負けることなく、幸せをつかむことはできるのでしょうか?
シングルマザーのドンベクをコン・ヒョジンが好演。ミッドナイトランナーでパク・ソジュンの相棒役を演じたカン・ハヌルがまたもや熱い警察官ヨンシクを演じています。
和やかなラブストーリーの裏で展開する、連続殺人事件にも注目。
暗いシーンの次は明るく華やかな映像が映し出され、映像にメリハリがあるので見ていて退屈しません。
「椿の花の咲く頃」の見どころと魅力
キャスティングが天才的
Netflixオリジナルシリーズ『椿の花咲く頃』独占配信中
コン・ヒョジンは、韓国を代表する大物女優として知られ、彼女が登場する作品は、長く愛される傾向があります。
この作品でのコン・ヒョジンは幸薄そうなシングルマザーの雰囲気を醸し出しています。リアルの年齢が40歳とは思えないくらいのスタイルで、美しいのにどこか哀愁漂う佇まいでした。
カン・ハヌルは何事も真っすぐで、正義感あふれる警察官にぴったりです。シングルマザーのドンベクに一目ぼれして、人懐っこい犬のような笑顔で彼女を追いかける姿は、かわいすぎます。
さらに、学生時代から銀行強盗やスリなどに出くわし犯罪者を捕まえ続けるという設定も笑えました。銃を持った銀行強盗をお弁当箱一つでボコボコにして歯まで折るという腕力。
強盗の治療費を払わないといけないというカオス状態です。家には犯罪者を倒した市民に送られる感謝状が山ほど飾られています。
そして何といっても第二の主役と言っても過言ではないのが、子役のキムガンフン演じるピルグでしょう。この子に何度泣かされたか数えられないというくらい、抜群の演技力です。
特に涙の流し方に注目しました。演技で無理やり泣いているのではなく、心の底から苦しくて泣いている感じがするんです!
まだ小学1年生なのにお母さんを守るために必死になるところは、胸を打たれます。気づけば母親の目線で見ているのかもしれません。
ドンベクが経営するお店の常連の社長ノ・ギュテ役は、「サイコだけど大丈夫」で自閉症の兄の役をしたオ・ジヨンセ。今回もかなりいい味出しています。
町の人から特別扱いされないと、すぐすねちゃうという面倒くささ。妻が弁護士のエリートで全く頭が上がらず、実はかなりの臆病者です。
厄介なおじさんなのに、どこか憎めないキャラでした。ちなみに「サイコだけど大丈夫」の自閉症の兄の幼少期を演じたイ・ギュソンも物語のキーマンとして登場します。
ドンベクのお店で働くバイトで、盗み癖があるヒョンミ。お金持ちでカモになりそうな人を見つけると、弱みを握ってお金をせびります。
そんな彼女はお金が手に入れるといつも送金するところがありました。彼女がお金を盗み続ける理由が分かったとき、涙すること間違いなし。
ドンベクと育った環境は似ていましたが、歩んできた人生は全く違うものになりました。苦労しながらもまっとうに生きているドンベクを見て、ヒョンミは劣等感を抱えるようになります。
ドンベクの元恋人でピルグの父親ジョンニョルを、キム・ジソクが演じています。
野球選手でお金持ちですがかなりこじらせていて、ドンベクと別れて美人のインスタグラマーと結婚した後も「どれだけ美人で賢くてお金持ちの女と付き合っても、それはドンベクじゃないんだよ」と言って、ドンベクを忘れられずにいます。
ドンベクが自分の子どもを産んでいることを知らずに暮らしていましたが、ある時突然彼女に再会します。
ジョンニョルの妻で美人インスタグラマーのジェシカをチ・イスが演じました。夫ジョンニョルに向かって「あなたとは写真を撮るために結婚した」と言い放ち、二人の子どもの世話をジョンニョルに押し付けます。
本当は自分に自信がなく、自分のことを自己顕示欲の塊だと泣きながら話すシーンは、SNSが身近な存在になった現代人の心に響くものがあります。
オンサンの町に住む近所のおばさんたちも、見どころの一つでしょう。噂好きで、町の住人以外は受け入れない閉鎖的なコミュニティではありますが、徐々にドンベクたちを家族と認めていく様子は感動しました。
「愛の不時着」でも北朝鮮の町に住むおばさん役を演じたキム・ソニョンが登場します。ドンベクが落ち込んでいると、捨てるのはもったいないからと食べ物を大量に持ってきてくれます。おばさんの人脈と、つながりをなめてはいけません。