今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
シンアイを深める
今週のさそり座は、自身を深いところから清めていこうとするような星回り。
天災や飢饉、疫病などで多くの死者が出ていた鎌倉時代の一遍上人はその語録のなかで、「信というのは任せると読む。自分のはからいをせず何事も他の人の心に任せるというので、人べんに言(ことば)と書くのである。わたしたちは仏法にすべてを任せてゆかねばならぬ」と述べました。衣食住なども自分からああしたいこうあれと求めるのではなく、何事も天運天命に任せるべきだと。
この「信」ということは生活の中でこそ体得でき、融通無碍の自由にして自在な自分を作りあげることができると考えたのです。
今週のあなたもまた、乱れた心をいかに清浄にしていけるかということが「信」の問題として改めて問われていくでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
どうせなら美しい闘いを
今週のいて座は、誰かに「跨がれる」ことへの驚きと親しみに感じ入っていくような星回り。
大坂の歓楽街である新世界の通天閣は高さ108メートルで、現在のそれはもともと明治時代にエッフェル塔を模して建てられたのを、戦後復興させたもの。「秋の暮通天閣に跨がれて」(内田美紗)という句では、秋の夕暮れという寂しさが募るシチュエーションで、ふと斜め下から通天閣を仰いだ際に、二本の脚部が股のように感じられたのでしょう。
本来は何者であれ跨がれたくないと思うのが一般の心理ですが、通天閣になら跨がれてもいいか、と思えた。あたりには串カツ屋のネオンが眩しい歓楽街が広がり、親愛の情が自然と湧いたのかもしれません。そういうことは、人に置き換えてもまれに置きうることのような気がします。
今週のあなたもまた、そんな風に滅多に感じないような親愛の情が自然と湧きやすいタイミングとなっていくでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
面白く、する
今週のやぎ座は、心凄くすさまじくあることを面白がっていくような星回り。
世阿弥の言葉に、「面白しと見るは、花なるべし」というものがあります。
「面白し」という言葉は世阿弥にとってもっとも大切なキーワードの一つだったようで、能では観客に与える感動のことを「花」と喩え、能の優劣はその舞台が「面白い」か「面白くない」で決まるのだと述べました。
ただ、それは単に観客にウケようと媚びよということではなく、もともと「面白し」という言葉がいったんは天岩戸に姿を隠した天照大御神に再びまみえることのできた神々の光あふれる表情に使われていたように、この世の根底で働いている大いなるいのちの働きに触れた深い感慨を指していました。
今週のあなたもまた、どうせ見てもらうなら「面白く」していこうという工夫や機転を大いにきかせていくことがテーマとなっていきそうです。