皆さんは、ストレスがたまった時の自分なりの発散方法をお持ちでしょうか? そもそも「私よりつらい人たちはいっぱいいるから」と自分のストレスを軽く見ていませんか? その考え、アウトです。今回は、心理カウンセラーの服部希美さんに、ストレスの度合いの診断方法と簡単な対処法をご紹介いただきます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
「なんだか最近、イライラすることが増えた。よく眠れない。食欲も湧かない……」。
心身の不調の原因は「ストレス」かもしれないなと思いつつも、肝心なストレスの原因が分からないと、どうストレスを解消したらいいのかも分からないですよね。
毎日を忙しく過ごしている方ほど、自分のストレスとどう付き合っていいのか分からないまま、頑張り続けていらっしゃるかもしれません。
今日は心理カウンセラーの視点から、ストレスを上手に発散し、日々を楽しんで過ごす方法をお伝えします。ぜひ、ご自身に合ったストレス発散方法を見つけてくださいね。
あなたは大丈夫? ストレス度診断
ストレスは、自覚しにくいのが特徴です。
体調不良や気分の落ち込みなど、違和感を抱いたら「まだまだこのぐらいは大丈夫」「自分以外の人は耐えられているのだから」と我慢せずに、早めにストレスを発散することが大切です。
ここでは、まずあなたのストレス度合いをチェックしてみましょう。10問中7問以上当てはまった人はストレス過多かもしれません。
□夜なかなか寝付けない時がある
□体がだるく、寝ても疲れが取れない
□朝、気持ち良く起きられない
□やる気が起きない
□集中力が持たない
□過剰に食べ過ぎてしまう、もしくは食欲が湧かない
□頭痛や肩こりがひどい
□ネガティブなことばかり考えてしまう
□仲が良い人とも、会うのが億劫だと感じる
□イライラしやすい
ストレスはなぜたまる?
対人関係の悩みや不安、プレッシャーなど、外的刺激を感じた時に自分に起こる反応のことを「ストレス」といいます。
社会で生きている以上ストレスは誰でも感じるのですが、感じたストレスに十分対処できない状態が続くと、ストレスがたまり心や体の不調を引き起こしやすくなります。
例えば、真面目な方ほど職場でミスをしてしまった時、「自分が悪いのだ」と反省し過ぎてしまったりしますよね。そんな時、悩みを1人で抱え込んだり、自分にダメ出しをし続けたりしてしまうと、ストレスがどんどんたまってしまい、限界に達します。
ですが、信頼できる人に心の内を話したり、自分を労わる時間をつくったり、「失敗は成功のもと!」などうまく気持ちを切り替えたりして、適切な対策を取ることができればストレスは徐々に解消されていき、再び頑張る意欲が湧いてくるのです。
その他、私たちは「変化」にも強いストレスを感じます。結婚や昇進など喜ばしい変化であったとしても、それに合わせて適応しなければいけないと感じるため、過剰にストレスが掛かるのです。
特に今年は、新型コロナウイルス感染症によって、社会全体に不安や混乱が生じています。状況に合わせて生活スタイルを変化せざるを得ない日々を過ごす中で、ストレスや精神的苦痛を感じている人も少なくないと思うのです。
先行きが見えず不安を抱えがちなこの時代だからこそ、みんなで支え合い、上手にストレスを発散しながら、今できることを積み重ねていけたらいいですね。
ストレス発散方法6つ
それでは、ストレス発散するための心理学的アプローチ法をお伝えします。
今回はできるだけ負担が少なく、簡単にできるものを選びました。ぜひお気軽にお試しくださいね。
(1)モヤモヤしたことは紙に書き出す。
モヤモヤした気持ちを感じたら、我慢したり飲み込んだりするのではなく、紙に書き出してみるのがおすすめです。
思うままに書き出すことで感情の処理ができたり、客観的に状況が見られるようになるため、モヤモヤを長く引きずらずに済むようになりますよ。
そして、書き出した紙は、豪快にビリビリに破いてゴミ箱へポイ! スッキリするまで書き出して、ストレスを手放してしまいましょう。
(2)体を動かす
ウォーキングなどの軽い運動を週1回取り入れるだけでも、ストレス解消に効果があります。無理をすると続きませんから、疲れない程度の運動を定期的に取り入れてみましょう。
また、仕事中であれば、適度に体勢を変えることもおすすめ。集中力が切れたり疲れてきたりしたら、立ち上がって軽いストレッチをしてみましょう。体や心をほぐすことで、ストレスは軽減されます。