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「頼まれると断れない」かくれ繊細さんが"穏便に断る"ための3つのスキル

ライフスタイル

かくれ繊細さんは、「断れない。頼めない。その結果、自分のキャパを超えてパンクしてしまう」という悩みを持たれます。あなたはどうでしょう?この悩みは、かくれ繊細さんの持ち前の特性と切っても切れない構造を持っています。今回は、「断れない」に焦点を絞ってお話して参りましょう。

「断れない」ことで、どんな弊害が生じるのでしょう?

たとえばですが、「いらないものまで買ってしまう」「行きたくないのに予定してしまう」「好きでもないのに好きだと誤解される」といったことを思い出されるかもしれません。

その都度、「もったいないことをした」「行くの面倒だなぁ」「自分ばっかり損してるかも」と思うものの、「断れなかった自分が悪いんだよね」と、強引に自己完結に導いてきたのではないでしょうか。「行きたくないから行かない」「気に入らないから買わない」などが言える人を見ては、「いいなぁ」「あんなふうに堂々と本心が言えて」「本心が言えたならばどんなに楽だろう」と思われたことがあるかもしれませんね。

そんな思いをしたことのあるかくれ繊細さんならば、この記事を読んで、「なぜ、かくれ繊細さんは断れないのか?」を知り、後腐れなくうまく断れるようになるためのきっかけをつかんでいただけると良いと思います。

かくれ繊細さんが「頼まれると断れない」理由

「断れない事例」として、よくカウンセリングでお聞きするのは、「特に好きでもない異性から誘われていて、断っているつもりなのに誘われ続けてしまうんです」または「引き受けたつもりではないのに、いつのまにかある業務を自分の担当にされてしまっていた」というもの。

「断る」「断られる」という分野には、HSPと非HSPの大きな感覚の違いが横たわっているために、HSPが「断っているつもり」でも、相手にはまったく伝わっていないということが起こります。

この場合、「断っているつもり」なのに、相手(非HSPの異性や上司、仕事仲間)からしてみたら「断られていない」という判断になっていることがほとんどです。これは、相手側が「あ、断られているんだな」とはっきりわかる「ある言葉」を伝えられていないことが原因かもしれません。

かくれ繊細さんは「察するレベル」が高すぎる

かくれ繊細さんが断っているつもりなのに相手に伝わっていないとき、相手からしてみたら断られていることに気づかない言葉で断っていることに、かくれ繊細さん側が気づいていません。

たとえば、誘われたときに「行きたくない」と思っても、「相手に悪いなー」と思うから「その日はちょっと都合が悪いんです」と曖昧に理由を濁すことはよくあるのではないでしょうか。「行きたくない」って言ったら、相手が嫌な気持ちになるだろうから。「断ったら悪いから行きたくないけど行くよ」というのが真正直な気持ちでしょうけれど、それはどう考えても角が立つから言わないですよね?となれば、「ちょっと都合が悪い」という誰も傷つけない理由で断ろうとしますが、これはあなたが乗り気でないことがまったくさっぱり伝わらず、相手には「また誘ってみよう」という余地を残してしまう断り方なのです。

HSPは「相手の気持ちを、意識しなくても察することのできる人たち」で、「察する」という高度な推測を無自覚で実行しています。でも、そのHSPが「察する」レベルは、一般とはかけ離れているということを思い出していただきたいのです。HSP側の察してほしいシグナルレベルは、普通は伝わりません。

グナ

これは、「断っているつもり」なのに断れていない事例でしたが、他にも理由があります。

かくれ繊細さんはリスクの見積もりが甘い

かくれ繊細さん側が「なんとかなるだろう」と思いやすい気質であることも、断らないで自分がパンクする事態を招くという研究もされています。断ると面倒だな、断るくらいなら自分でやってしまえばいい、なんとかなるだろうという自分に対するリスクの感じ方が甘いのだそうです。

かくれ繊細さんはこの「リスクを甘く見積もる傾向」を持っていることから、職場の方たちから「頼んでみよう」と思われやすいキャラクターを自分から作っていってしまっているのかもしれません。

パンクする前に、職場で感じよく断って、角が立たないように自分の余裕を確保したいところですよね。

この「なんとかなるだろう」というリスクを甘く見る傾向は、お金や人生設計においてもちょくちょく出てくることの一つでもありますよね。こうしたHSPと非HSPとの感覚、捉え方の違いは、断ることを含めてさまざまな分野で実際には起こっています。ですが、お互いに「違う」ことがわかっていなかったのですが、だんだんHSPの「繊細さ」や「敏感さ」がどういう場面で生きづらさにつながってきているのかが、明らかになってきていると思われます。

このように、断ることがうまくできない条件をたくさん抱えているかくれ繊細さんが、どのように「角を立てずにうまく断れ」て、パンクせずに生きていく事ができるようになるかについてお伝えしていきましょう。

どうしたら、雰囲気を壊さずに穏便に断われるのか?

わたしもさまざまなことを断れませんでした。

営業電話をどこで切ったらよいかわからなくてずっと応答してしまったり、営業トークで押されるとつい購入契約をしてしまっていました。服を買いに行くと、試着したものはよほど気に入らないもの以外は購入してしまっていたので、実際には着ない服がタンスの中にはいくつもありました。また、子供の学校のPTAの役割決めの時は、誰も手が上がらない役割を引き受けてしまうのです。ピリピリする雰囲気が耐えられず、へらへらして「あ、わたし、やりますよ…」と力弱く手を挙げてしまう。そんな自分でしたから、「○○さんどうですか?」と一人ずつ指名されるような場面で堂々と断れる人を見ては驚いていました。私には到底断ることができないような理由を言って断っている様子は、毎年驚きでしかなかったです。

ところが今では営業電話は、相手に期待させずに気持ちよく断ることができるようになりましたし、試着でも少し気になる商品は購入を思いとどまりつつ、店員さんにはさわやかな印象でニコニコ断って嫌な感じにならないよう店を去ることができるようになりました。

何を言うようにしたのか?

それは、「興味がない」という言葉、でした。

「そのイベントには興味がない」「この仕事には興味がない」「この色には興味がない」「この商品には興味がない」

これらの言葉を言ったら「ああ、そうなんだ。じゃあしょうがないね」という反応を示してくれますし、一発で「断られた」と伝わり、相手に期待させることがないのでぶり返したように誘われることがありません。

ですが、この言葉はかくれ繊細さん側にとって、言うには大変躊躇する言葉だろうと思います。それはなぜでしょうか。「興味がない」なんて言われたら自分がツライからです。

「断れない」は、「人を誘うのが怖い」にもつながっている

興味がないと言わない、言わせたくないという気持ちは、かくれ繊細さんが「人を誘えない」ことにつながってもいます。

例えばあなたが興味を持っているなにかに「ねえねえ、これ、面白いから一緒に行こうよ」と誘ったとき、相手が「それ、興味ないんだ」と言ったら、あなたはぐうの音も出なくなりますよね。それくらい威力のある言葉です。

自分にとって威力のある強い言葉を、人に言われると傷つくから、あなたは結果、人を誘わなくなったという可能性はとても高いと思います。

誘われれば行くけれども、自分からは人を誘わない、という傾向もかくれ繊細さんには強くありますが、これは「断れない」と強く密接に関連づけられている分野のことであると言えます。

自分が言われたくないことを人に言うなんてできない。

でも、それを言わないと、相手はあなたに明確に断られたと理解しません。

あなたが「それは興味がないので要りません」と言うしかないわけです。

だとしたらどうしたら良いかというと、ここでかくれ繊細さんがこれまで培ってきたコミュニケーション能力の発揮どころです。角を立てずにきっちり断る方法のポイントは3つです。

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