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効果絶大! よいフィードバックに共通していること

ライフスタイル

工藤倫子(キャリアカウンセラー)

社会人になり数年経つと、後輩のOJTとして、部下との面談、後輩から相談を受けたという場面で「フィードバック」する機会が増えてくると思います。その際「こんな言い方で大丈夫かな?」と不安になったり、気を遣いすぎて言えなくなったり……ということがあるかもしれません。部下や後輩に対して「フィードバック」をする際、どんなことに気をつけたらいいのか
という点について考えていきましょう。

■フィードバックとは

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まずは「フィードバック」とはどういうものかをお伝えします。

◇フィードバックとは?

フィードバックとは、仕事や研修会の場などで、その人が取った行動についての評価をその人、または会社に対して伝え返すことを言います。
フィードバックはどんな場合であっても、伝えられた本人の成長、モチベーションを上げるものでなければなりません。

「フィードバック」には「ポジティブフィードバック」と「ネガティブフィードバック」の2種類があります。文字通り、よい部分に対してするものと、あまり好ましくない行為に対してするものです。両方とも相手の能力を伸ばすためにするものですが、「褒める」ことや「叱る」こととはまったく異なります。

◇フィードバックする意味

適切なフィードバックをすることによって、部下や後輩の能力を引き出したり、モチベーションを高めたりすることができます。信頼関係を築くことにもつながります。逆に不適切なフィードバックは「バカにされた」「何がいいのか悪いのかよくわからない」という受け止め方になり、逆効果になることもあります。

■効果的なフィードバックの使い方

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続いては、効果的なフィードバックの使い方を詳しく説明したいと思います。

◇フィードバックのやり方とコツ

フィードバックをする際、「そこに信頼関係があること」が大切です。
ポジティブフィードバックだったとしても、2人の間に信頼関係がなければ、受け取る側は素直にその言葉を受け取ることができません。ましてやネガティブフィードバックの場合は尚更です。

その上で気をつけることは以下の5つになります。

☆1.人格や性格、能力を否定、批判するようなことは絶対に言わない

先にも書いたようにフィードバックというのは「褒める」「叱る」ことではありません。あくまで「行動」に対して「どうだったか」「どうしてほしい」ということを具体的に述べるものです。

「あなたのそういうところがダメだと思う」
「そういう性格じゃやっていけないよ」
「その程度じゃ通用しないよ」

という人格、性格、能力を否定するような言い方にならないように注意することが大切です。

「すごいね」
「偉いね」
「がんばってるね」

という一見「褒めている」様にみえる言い方も「何がすごいのか」わからず、バカにされた様に感じることもあります。

☆2.人と「比較」して言わない

「その人の行動がどうだったのか」ということを具体的に伝えることが重要です。その際は「人との比較」ではなく、その本人の行動に関してのみ伝えるようにしましょう。

☆3.「行動」に対して事実を「具体的」に「Iメッセージで」述べる

Iメッセージ(アイメッセージ)というのは「私は」が主語になり「私はこう思う」という伝え方です。「部長も言っていた」というように「誰か」が言っていたという伝え方では、言われた方は「みんなそう思っているんだ」というネガティブな受け止めにつながりやすくなります。他者の言葉を借りるのではなく「私はこう思う」という言葉で、伝えることが大切です。

☆4.フィードバックに対して、本人がどう思っているかを確認する

「フィードバックに関して本人がどう思っているかを確認する」ことはとても大切です。「私はこう思う」とIメッセージで伝えた上で、「あなたはどう思いますか?」と本人がどう思っているかを聞きます。そこで本人も気づいていたけれどできなかったこと、気づいていなかったことなどを確認するのがいいでしょう。

☆5.今後どういう行動を取るのが望ましいか話し合う。

本人の考えを確認できたら、「今後どうしたらいいと思うか」の話し合いに移っていくといいでしょう。

◇効果的なフィードバックの「フィードバック例文」

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ポジティブフィードバックとネガティブフィードバックをどのようにしたらいいのか具体例を挙げてみたいと思います。

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