isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
星乃せいこさんによる「毎月の運勢グラフ」も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
他者を通して知ることができるもの
今週のおひつじ座は、ありえたかも知れない自分の運命と交錯していくような星回り。
有名な人が亡くなると、新聞やネットニュースなどに記事や追悼文が載りますが、その時に必ず亡くなった人の年齢が記載されます。特に、コロナ禍になってから、ふと目にした訃報で若い年齢を目にする機会が格段に増えたはず。
「新聞の追悼抄に出る人の齢はおほかたわれより低し」を詠んだ北浦輝彦は、1919年生まれで、おそらくこの歌も太平洋戦争時のことを歌っていたもの。状況としては、現在の状況下と通じるところがあるかも知れません。
読んだ側も大抵は「若死にだなぁ」など、他人事として受け流していく訳ですが、少なくとも作者の場合は、そこにありえたかも知れない自分の運命を見ていたのではないでしょうか。あなたも、ふとした瞬間に目に飛び込んでくる自分事を受け止めていくだけの心の余裕を有しておきたいところです。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
不合理ゆえに我ゆかん
今週のおうし座は、普段過しているなにげない日常の「隠れた次元」を覗いていこうとするような星回り。
人ひとりが歩くのに最低限必要な道幅だけを確保して、その両側をとりさり、切り立った深い崖や谷をつくったらどうなるか。そういう道を「さあ行け」と言われても、ほとんどの人は足がすくんで動けなくなってしまうはず。このような谷を、機械工学では「不気味の谷」と名づけました。
人間の知覚の中には「不気味の谷」がさまざまなかたちで潜んでいて、それは私たちの意識や精神、考え方や行動にまで、知らず知らずのうちに持ち抱えている物理的には不要の領域であり、その存在理由を合理的に説明のつかない「しっぽ」のようなものなのだとも言えます。
こうした不気味の谷の問題は、例えばぎりぎりまでお酒を吞んでみたいとか、ハメを外してみたいとか、自分の臨界値を越えた隠れた次元を覗いてみたいという衝動へと駆り立てます。あなたも、これまで低く見積もっていた閾値を上回っていくような体験を自然と求めていくことになるかも知れません。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
むきだしのあそび
今週のふたご座は、自意識の牢獄をスっと脱け出していくような星回り。
人間をして「むきだしの命」と言えるのは、赤ん坊と子どもくらいで、あとはどうしてもそこに無意識のうちに自己防衛が入ってくるもの。その意味で、「むきだしの命はねたり青がえる」(小沢昭一)は、大人の人間の立場から蛙へのあこがれを表明した句なのだと言えます。
なぜなら、蛙は生涯にわたって裸だから。ほかの動物は毛皮やうろこに覆われていますし、無力な人間にいたっては服や化粧や社会地位など、あらゆる価値で武装しようとします。
まるで命そのものがはねているかのように、笑ったり、遊んだり、走ったり、誰かを好きになったり、それを伝えたり。そういうことを隠さず、恥ずかしがらず、自然にやれることの素晴らしさを、作者は心から大事に思っているのでしょう。あなたもまた、少しでも蛙を見習ってぴょこぴょこするべし。