夏でも肌荒れに悩む人へ
オーダーメイド漢方YOJO薬剤師の道川佳苗です。マスク生活が長くなって、肌荒れでお悩みの人もいるのではないでしょうか?特に夏はマスクで蒸れるため肌トラブルも起こりやすくなります。今回はマスク肌荒れの対策法をご紹介します。
マスク肌荒れはなぜ起こりやすい?
マスクを着用することによって摩擦が起こり、肌への刺激となるため炎症が起きやすくなります。夏は特に、暑さで蒸れることによりマスクを外した時に一気に水分が蒸発し、乾燥しやすくなるのです。
夏はただでも肌トラブルが起きやすい
冬は空気が乾燥しているので、乾燥対策をしっかりする人も多いはず。しかし、夏もクーラーの使用によって肌が乾燥しやすいんです。しかも、外に出れば紫外線も強く肌へのダメージには注意しなくてはなりません。
漢方では肌荒れはどう捉える?
「血(けつ)」の不足
漢方では、「血」が十分にあることで肌にまで栄養分や潤いが運ばれると考えられています。実際、肌が乾燥する、肌荒れが起こりやすい、かゆみがあるなどの肌トラブルを起こしやすい人は「血」が不足した「血虚(けっきょ)」タイプであることが多いです。
血虚タイプの特徴は?
以下の症状に当てはまる人は「血虚(けっきょ)」である可能性があります。
肌が乾燥する、髪の毛がぱさつく、爪が割れやすい、目が疲れやすい、寝不足である、不安感がある、不眠である。
このような症状がある人は、肌荒れを起こしやすい傾向にあります。
肌荒れの対策法は?
1.夏でも保湿をしっかりと
洗顔後には化粧水で水分を、乳液やクリームで油分を補うように心掛けましょう。
皮膚のバリア機能を補う保湿剤を選ぶのがおすすめです。バリア機能には①皮脂、②天然保湿因子、③細胞間脂質があります。皮脂の役割を補う成分にはスクワラン、天然保湿因子を補うにはアミノ酸、細胞間脂質を補うにはセラミドなどが効果的です。
2.栄養バランスのとれた食事を
ホルモンバランスを整えるビタミン類や鉄分、肌細胞を作るタンパク質を摂ることが大切です。卵はビタミンCと食物繊維以外の栄養素を含んだ優秀な食材なので、毎日食べると良いでしょう。
3.血を補う食べ物を積極的に
薬膳では、血を補うためには「赤い食材」を摂るとよいといわれています。具体的には、トマト、パプリカ、レーズン、プルーン、なつめ、クコの実、赤身肉や魚などがおすすめです。
4.睡眠をしっかりと
肌のターンオーバーを促しているのは成長ホルモンです。成長ホルモンの分泌量のピークは睡眠に入ってから約3時間後といわれ、ターンオーバーが活発に行われる時間帯は22時〜深夜2時といわれています。
できるだけこの時間帯に眠っていることが理想なので、遅くても夜12時前にはベッドに入るようにしましょう。漢方の考え方でも、血は夜寝ている間に作られるといわれています。