「30代に入ってから、ダイエットをしても痩せにくくなった」「20代の頃よりも脂肪が付きやすくなった気がする……」基礎代謝の低下やホルモンバランスの影響で、からだの変化を感じやすくなる30代。今回は、30代からの「ダイエットのお作法」について、あんしん漢方の薬剤師、西里美咲さんに伺いました。
20代の頃と同じ方法でダイエットしていませんか?
30代に入ると、若い頃と同じようなダイエットをしてもなかなかうまくいかず、つらいですよね。
では、30代になると、なぜ痩せにくくなるのでしょうか。まずは、その原因をみていきましょう。
年齢とともに基礎代謝が低下
基礎代謝(生きていくために最低限必要なエネルギー)は、10代をピークに徐々に低下します。そのため、食事量や運動量が変わらなくても、年齢とともにエネルギーの消費量が減って、脂肪が蓄積されやすくなるのです。
ホルモンバランスの変化
30代以降は、女性ホルモンの分泌量が減少するといわれています。
女性ホルモンが減少することで、血行が悪くなり、からだの冷えやむくみが生じます。これにより、エネルギーが消費されにくく、脂肪が燃焼されにくくなるのです。
生活の変化によるストレスや寝不足
30代は、仕事での昇進や結婚、出産など、生活が大きく変化しやすい年代です。
ストレスが溜まったり、寝不足が続いたりすると、ストレスホルモン(コルチゾール)や食欲ホルモン(グレリン)の分泌が増加するといわれています。これが、基礎代謝の低下や食欲増進につながるのです。
30代の正しいダイエット方法は?目標達成のためのポイント3つ
では、30代におすすめのダイエット方法とはどのようなものでしょうか。30代からのダイエットでは、「ライフスタイルを整えていくこと」が何より大切です。ダイエットの鍵を握る3つのポイントをご紹介します。
その1 食習慣を整えよう
食事量やカロリーを抑えるのではなく、次のように「栄養バランス」や「食べる順番」に気をつけましょう。
・タンパク質や食物繊維、ビタミンを十分に摂る
・脂質を控える
・食物繊維→タンパク質→炭水化物の順に食べる
脂質はとくに太りやすい栄養素です。動物性脂肪を控えて、植物油や魚油などの、良質な脂質を摂るようにしてみてください。
その2 日常生活に運動を取り入れよう
エネルギー消費に直結する運動は、ダイエットには欠かせないもの。そうは言っても運動する時間の取れない忙しい方もいるでしょう。おすすめは普段の行動に少しだけ運動習慣を取り入れること。
・なるべく階段を使う
・短距離の移動は、車や電車を使わずに歩く
・テレビを観ながらストレッチをする
・姿勢に気をつける
たとえば、体重50kgの人が徒歩で通勤した場合、片道30分(往復1時間)だと157.5kcalを消費します。これは少し小さめのおにぎり1個ほどのカロリーです。
このように、日常の動作を運動に変えて習慣化する方法が、手っ取り早くおすすめです。姿勢に気をつけるだけでも、筋力アップにつながりますよ。
その3 リラックスタイムを確保しよう
適度にリラックスすることも、ダイエットには効果的です。次のようなリラックスタイムを確保して、快眠やストレス解消につなげましょう。
・湯船にゆっくりと浸かる
・音楽を聴く
・香りを楽しむ
・深呼吸をする
・瞑想をする
・ストレッチやヨガをする
30代の女性は忙しく、リラックスしているつもりでも、じつは十分に心身が休まっていないことがあります。今以上にリラックスすることを意識してみてください。
代謝アップや体質改善には漢方も取り入れて
「痩せにくいからだを、手軽に根本から改善したい」
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漢方薬は、ダイエットを目的とした肥満の治療薬として医療現場でも使われています。単に体重を落とすだけでなく、水太りや脂肪太り、ストレス太りなど、肥満の原因に合わせて、体質を根本から改善することを目標としています。
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