眠りやすくするためにはゆったりとした呼吸は大切な要素のひとつです。タオルを使った上半身のストレッチで「呼吸をしやすくする準備」をしてみましょう。
呼吸を深めるには?
ぐっすりと眠るためにはゆったりとした呼吸が大切でそのための呼吸法もありますが、呼吸がしやすい体の状態になっていなければ呼吸法の効果を得るのがむずかしいかもしれません。
肺をとりまく骨格(胸郭)の周りにある複数の筋肉(呼吸筋)は呼吸をする時に収縮しています。スマホを見る姿勢をはじめとした姿勢の乱れで呼吸筋は縮こまって硬くなるので、この部分を意識したストレッチをして硬さをやわらげ、深くゆったりとした呼吸ができるように準備をするのが理想的です。呼吸筋が存在する胸、体側、背中をストレッチしていきましょう。
胸郭は肋骨、胸骨、胸椎から構成されています / illustration by illust AC
寝る前ストレッチ
まずはじめに
ストレッチを始める前に呼吸に意識を向けてみましょう。軽く目を閉じて姿勢を整えてから呼吸を何度か繰り返し、今の自分の呼吸の様子を観察します。呼吸のペースや浅さ・深さに気づいてみましょう。
体側のストレッチ
上げた腕につられてお尻が浮かないように安定して座るのがポイント。ウエスト横から脇の下付近までの伸びを感じましょう。
illustration by illust AC
やり方:
1. 椅子や床に座るか、足を腰幅ぐらいに開いて立つ
2. タオルを両手でつかんで腕を頭上に伸ばし、息を吸って軽く背すじを伸ばし、吐きながら横に倒れて体側を伸ばす。
3. 吸って中央に戻って吐いて反対側に倒れる。肋骨間の広がりをイメージしながら数回続ける。
胸のストレッチ
背中で手をつかむポーズ(牛の顔のポーズ)はタオルを使えばやりやすくなります。胸をストレッチする以外にも肩こりをやわらげる効果もあります。
illustration by illust AC
やり方:
1. 座った姿勢からタオルを持った右腕を頭上に伸ばして肘を曲げてタオルを背面に。
2. 左腕を後ろへ回して肘を曲げてタオルをつかむ。前かがみにならないように注意
3. 目線を正面に向けたまま胸の広がりを感じ、5呼吸ほど続ける。反対側も同様に行う。
背中(猫のポーズ)
タオルを使んだ手を前にしっかり伸ばして胸椎付近の背中をストレッチします。
胸椎付近の背中(囲み部分)の伸びを意識
やり方:
1. 座ったままタオルを両手でつかんで腕を頭上に伸ばす。
2. 息を吐きながら腕を床と平行になるところまで前におろし背中を広げていき顎を引く。背骨ひとつひとつの間にすき間を作るようなつもりで丁寧に伸ばす。
3. 吸う息で上半身を起こし、吐きながらまた背中を丸める。この動きをゆっくりと数回繰り返す。
全て終わったら始めと同じように呼吸に意識を向けてストレッチ前の呼吸のペース、深さとの違いに気づいてみましょう。
ゆったりした呼吸ができると心身ともにリラックスして気持ち良く眠れるようになります。短時間でできるのでぜひ試してみてください。