今週のみずがめ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
血がたぎる
今週のみずがめ座は、いつも以上に熱い血がその脈管の中を波打っていくような星回り。
それはまるで、「世を恋ふて人を怖るる夜寒哉」(村上鬼城)という句のよう。耳の聞こえない聾者である作者が世間の人を「怖るる」のは、世間の人がみな聾ではないから。もし世間の人がみな聾であったなら、作者は大手を振って、誰にも遠慮することなく、馬鹿にされることもなく、大道を闊歩していたはずです。
しかし、現実には世間の人はたいていはよく聞こえる耳を持っており、そのため耳の遠い聾者や目の見えない盲者を下に見たり圧迫したりする獣性が備わっていて、作者はあたかも爪とか牙を持っている猛獣を怖れるのと同じ心持ちを抱いている。それで何かにつけて人の集まりに顔を出さずにいると、世間からはすぐに奇人変人の烙印を押されてしまう。
けれど、作者にはそうして世間の人を怖れる一方で、世間を恋慕う心持も普通の人間以上に持っているのであって、この熱情こそが時に自己に対する滑稽となり、また他の弱きものや劣っているもの、無視されているものへの溢れるような同情の原動力となっていったように思われるのです。あなたも、作者のように少なからず相矛盾した思いのなかで自分なりの繋がり方を模索していくことでしょう。
今週のうお座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
固い<わたし>がほどけゆく
今週のうお座は、自分は猿と作者のどちらの立場に立っているのか考えてみるべし。
「岨(そば)行(ゆ)けば猿に打たれる木実哉」(巌谷小波)の「岨(そば)」とは、山の切り立った斜面のこと。その歩きにくい場所をいくと、猿がいてなにやら威嚇してくる。それでもすすむのをやめないで猿に近づくと、猿が何かものを投げてきた。それが体にあたったので見てみると、木の実であった。
どこか童話や昔話のようなテイストの句ですが、木の実は猿が厳しい冬を越すために必死でかき集めてきた貴重な食料源であり、それだけ必死の威嚇行為だったはず。しかし、それでも作者が引き返すことはなかったのではないか。やはりどこか物語や夢のワンシーンのように、起こった出来事に反応はすれど、それを受け入れるのが当たり前のような雰囲気が掲句の底に流れているように感じます。
猿に共感はできなくても、その行為を受け止めていくことはできる。これは、人間同士においても話はそうは変わらないように思います。あなたもまた、いかに自分とはまったく異質な他者と共感ベースではない仕方で付き合っていくことができるかが問われていくはず。
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