「お金を貯めるためには節約しなくちゃ」と考えている人も多いのでは? でも、やるとかえって良くない節約術があるのはご存じですか? ここでは家計管理のプロが「やめてよかった」と思う節約術について紹介します。節約に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
やめてよかった節約術
「お金を貯めるためには、まず節約から」と考える人は多いと思いますが、長年さまざまな節約に関わってきた私には「やめてよかった」と思う節約術があります。
1 食費の節約
何といっても、私がやめてよかったと思う節約術ナンバー1は、「食費の節約」です。
子どもが産まれたばかりの頃は食費もそれほどかからず、食費を安くすることも難しくなかったため、食費の節約を頑張っていた時期があります。
しかし、子どもが3人生まれ、それぞれが大きくなり、大人と同じ、場合によっては大人以上に食べるようになると、赤ちゃんの頃と同じような食費で済ませるのはほぼ不可能になっていきました。
頑張っても頑張ってもある程度までしか食費を安くすることができず、落ち込んでしまうこともありました。
また、食費を安くしようと頑張れば頑張るほど、家族からは「味気ない」などの不満もでるようになりました。
せっかく頑張っているのに、家族からは不評。貯金を増やしたいからといって、家族が喜ばないことをして、何のために節約をしているのか……と反省したものです。
そこで、思い切って食費の節約はやめることにしました。お肉は国産しか買わない、鮮度の著しく落ちた見切り品は買わないなど、自分なりのルールを作って実践することに。
もちろん、どこまで高くなってもかまわないというのではありません。わが家はこれぐらいの食費なら問題ないと判断できる金額までです。
家族が仕事や学校で頑張るための栄養になる食事は、できるだけケチらず惜しみなく。「食費を節約しなくては」というストレスがなくなるだけで、他の節約を頑張る気力にもつなげることができましたよ。
2 まとめ買い
スーパーの食材でも、バーゲンの洋服でも、普段よりグッとお得なお値段で提供されているのを見ると、「安くなっているから」という理由でひとつふたつ多く買っておこうと思っていた頃があります。
調味料、飲料、お菓子、レトルト食品などの日持ちする食品、洗剤などの日用品、子ども服などはいずれ使うものなのだから、少しでも安く買っておけばお得だと思っていたのです。
しかし、結局そのようなまとめ買いをしてしまうと、モノを大切にしない習慣がつくということに気がつきました。
まだまだたくさんあると思うと、お菓子もつい食べ過ぎてしまいます。
これでは何の節約にもならないと気がついてからは、まとめ買いの節約はやめています。
代わりに必要な時に必要なものを買うだけにしていますよ。1回のお買い物の単価は少し上がりますが、食べすぎ・使いすぎによる損失を考えたら、トータルではプラスになっています。
3 時間がかかる節約
1円でも安くなるならとスーパーをはしごしたり、底値を書き出して安いものだけを購入したり……。時間ばかりがかかって節約できる金額がすくない節約術も昔はしていましたが、今は卒業しました。
「時は金なり」といいますが、まさに時間がかかる節約術はやるだけ損。
その時間があるなら、1時間でもパートに出て稼ぐ、資格を取るための勉強をして仕事につなげる、投資などお金を増やすための知識を身につけるなどの方がお得です。
1日24時間という時間は平等です。その時間をたかだか数円節約するために使うのではなく、将来の収入を上げるために使えば、あとから数円以上の価値になってかえってきます。
お金として返ってこなくても、子どもと一緒に過ごす時間を増やしたり、自分の趣味に使う時間を増やすことにつなげることもできます。
時間がかかるちまちました節約術をやめることで、自分が自由に使える時間を作ることができます。その結果読書や勉強、家族と過ごす時間などを増やすことに成功し、ストレスを減らすことにもつなげることができました。