“サステナブルな行動”のバトンをつなげていく、リレー連載企画「#TSUNAGU100」。なるべくプラスチックを使わない生活をお届けする「プラなし生活」の古賀陽子さんは、古き良き日本の手仕事「竹ざる」を生活の中で活用されているのだそう。野菜の水切りや食器の収納など、竹ざるの幅広い使用方法をご紹介。
日本の台所道具「竹ざる」を普段使いしたい
野菜の水切りや麺類の器として、昔から日用品として広く活用されてきた「竹ざる」。
軽くて通気性もよく、キッチンツールにぴったりなんです。機能性だけでなく、工芸品としても美しく、さらに自然素材を使用しているため、環境にも優しいのも特徴です。
そんな竹ざるの魅力を普段の生活に生かしてみたいと思いました。
竹は持続可能でエコな素材
竹ざるは、私が住む三重県にある竹細工専門店「阿部久すだれ店」で購入しました。県内ではおそらくここだけになってしまった、明治20年創業の老舗です。
竹は成長が早く、持続可能な自然素材の1つ。しなやかで丈夫なため、プラスチック製のざるのように割れる心配も少なく、とても長く使えます。
日本の伝統産業を守るためにも国産品を購入したい
ここにある竹細工はどれも店主が1人で手作りされていて、老舗料亭で使われる調理道具も制作しているそうです。
材料の竹はなんと自ら刈ってきたもの。材料から全て純国産品なんて、贅沢ですよね。
ただ、時代の流れもあってお店は店主の代で終わり。失われていくものの大きさを直に感じ、ただただ残念な気持ちでいっぱいです。
食器の水切りや食材の収納まで。竹ざるの3つの使い方
竹ざるには様々なサイズや形がありますが、今回購入したのは丸型のざる。
直径は約29.5cm、深さは約8cmほど。食器の水切りや野菜の一時置きに使いたいため、ある程度深さのあるものを選びました。
重さは約130gでとても軽いです。編み目も美しく温かみがあり、懐かしさを感じます。
竹ざるの活用法1:食器の水切り
編み目が適度に詰まっていて、竹自体も水を吸ってくれるので、水切りかごとして使えます。
多少水が漏れるので、ふきんなどを下に敷くといいですよ。
お茶碗サイズの食器が全部で6つほど入りました。わが家では食洗機では洗えない木のお椀やしゃもじ、お箸、洗ったプラスチック容器を乾かすのに重宝しています。
底が丸いのでバランスに気をつけて入れています。使用後、底に水気が残っていたらカビないよう自然乾燥。通気性がいいのですぐに乾きますよ。
竹ざるの活用法2:野菜や果物の一時置き
料理に使う野菜をひとまとめにざるに入れておきます。キッチンにものが溢れず、作業がしやすくて快適。
家庭菜園をされている人なら採った野菜をザルに入れ、そのままキッチンへ運ぶのにも良さそうですね。もちろんそのまま野菜を洗ったり、水切りとしても使えます。
みかんやリンゴなどの果物の収納にも。置いておくだけで絵になるのも竹ザルのいいところ。
竹ざるの活用法3:エコバッグの代わりに
竹ザルを持ってパン屋さんに行ってみました。というのも、いつもパンを買うとポリ袋がごみになるのが気になっていたのです。
お店の人に断って、竹ざるに直接パンを入れそのままお会計。クロスをかぶせて持ち帰りました。焼きたてのパンでも蒸れないところがいいです。
竹ざるの汚れが気になる時は、軽く水洗いしてよく乾かしてください。
暮らしに寄り添った自由な使い道が余裕を生む
竹ざるは期待通りの使い勝手の良さ。いろんな使い道がある自由さが暮らしに余裕を与えてくれている気がします。
作り手から直接購入したことも良かったです。商品にまつわるストーリーを伺えたことで心の通ったお買い物ができ、自分なりの「いいお金の使い方」を考えるきっかけにもなりました。
<古賀陽子さんの使用アイテムはこちら>
購入店:阿部久すだれ店
価格:1,573円(税込)
古賀 陽子